ドイツ語文学文化専攻

メッセージ

教員からのメッセージ

文学部教授 林明子

 皆さんは、ドイツ語やドイツについて、どんな知識やイメージをお持ちですか。ドイツ語は、EU域内で、もっとも母語話者の多い言語です。第九の合唱のように多くの人が歌い、文豪ゲーテ、哲学者ニーチェなどが、作品や思索を後世に残した言語でもあります。ドイツは環境先進国であると同時に、ロマンチック街道のような中世の面影を色濃く残す森の国でもあります。ブンデスリーガで活躍する日本人サッカー選手も少なくありません。しかしながら、ドイツの歴史は明るいものばかりではありませんでした。20世紀前半のナチズムの台頭、第二次世界大戦後は、東ドイツと西ドイツという異なる国家に分割された歴史も持っています。1990年10月に東西ドイツは統一され、冷戦も終結したように見えましたが、21世紀も四半世紀を過ぎた今日この頃、ヨーロッパ、そして世界は不透明な時代を迎えています。ナチズムの歴史を踏まえた反省から、移民を受け入れる政策をとってきたドイツの政情も、移民・難民数の増加に揺れています。

 本専攻では、言語・文学・文化・歴史を軸に、各専門分野の方法論を用いながら、ドイツを始めとするドイツ語圏の様々な側面に向かい合います。そして、自身の母語や自文化についても振り返り学びを深めると共に、学びを社会に還元していきます。

在学生からのメッセージ

ドイツ語文学文化専攻 3年 加藤蒼都
神奈川県立市ケ尾高校出身

中央大学文学部ドイツ語文学文化専攻の魅力は、少人数制の授業と充実した留学制度にあります。先生方との距離が近く、講義内容や研究テーマについても気軽に相談できる雰囲気が特徴です。ドイツに複数の協定校があり、交換留学の機会も豊富です。私自身、この制度を利用して1年間ドイツに留学中ですが、語学力の向上はもちろん、異文化理解や自己理解も深まりました。ヨーロッパの中心で学ぶことで、世界を多角的に捉える視点が養われます。中大独文は、語学力と国際的な視野を身につけながら、自分自身と向き合い成長できる学びの場です。

(2024)

ドイツ語文学文化専攻 3年 M. M.
私立大宮開成高校(埼玉県)出身

ドイツ語文学文化専攻では、ドイツ語はもちろん、文化、文学、歴史、芸術、思想、そして現代社会など、幅広い分野を学べます。ドイツ語母語話者の先生も多く、私は、母語話者の先生がよく使うフレーズを真似ることによって、基礎的なドイツ語を身につけました。ドイツ語の授業や留学制度が充実しているため、高度なドイツ語も身につき、三年次以降のゼミでは自身の興味ある分野に専念することができます。異文化を学ぶことで世界に視野が広がるので、グローバルな場で活躍したい人にとって魅力的な専攻だと私は思います。