5月21日の「ジェンダー論」の授業にて、教育学が専門である埼玉大学の渡辺大輔氏をお招きし、「性教育へのバックラッシュ」というテーマでご講義を行なっていただきました。
渡辺氏はまず、2000年代初頭に東京都の養護学校で実践されていた性教育(「こころとからだの学習」)を取り上げ、その内容が歪曲され、「過激な性教育」という形で都議会議員やメディアのバッシングの対象とされた点についてお話しされました。続いて、この事例を2010年代後半の足立区の中学校での性教育プログラムの実践、およびそれに対する都議会議員の介入と関連づけて説明されました。いずれの場合においても、性教育への攻撃は具体的な文脈やプロセスを(意図的に)無視したものであることが確認され、性教育の必要性が改めて浮き彫りになりました。
さらに渡辺氏は、近年のトランスジェンダーへのヘイトと包括的性教育バッシングにも言及され、2000年代以降の政治状況に目を向けつつ、「なぜ常に性教育がターゲットにされるのか」という点について、授業の最後に考察されました。