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2013年03月26日

理工学部助教 奥田 賢治の研究成果のThe Plant Journal誌への掲載が決定しました

理工学部助教(生命科学科) 奥田 賢治の共同研究成果が、植物科学分野の学術誌であるThe Plant Journal誌へ掲載されることが決定しました。オンライン版では3月23日付で公開されています。

掲載された論文は“The E domains of pentatricopeptide repeat proteins from different organelles are not functionally equivalent for RNA editing”です。

RNA上で遺伝情報を書き換える生命現象である“RNA編集”は、原虫からヒトまで幅広い生物において行われています。植物では、独自のゲノムを持つ細胞内小器官(葉緑体とミトコンドリア)において、RNA上のC塩基をUへと変換するRNA編集が高頻度で行われています。RNA上に無数に存在するCのうち編集を受ける特定のC塩基の認識は、pentatrico-peptide repeat (PPR)蛋白質というRNA結合蛋白質が、個々のC塩基周辺配列に特異的に結合することで行われています。これらPPR蛋白質の多くはC末端側にEドメインと呼ばれるRNA編集に必須な(RNA編集装置の呼び込みへの関与が考えられている)ドメインを持っています。
今回の研究では、遺伝学的解析および形質転換体を使用した解析により、植物の葉緑体とミトコンドリアではPPR蛋白質に付随しているEドメインの配列的特徴が異なっていること、および機能的に異なっていることを明らかにしました。この結果から、Eドメインを介して呼び込まれるRNA編集装置が二つのオルガネラ間では異なっていることが考えられます。この成果により、長年謎となっている植物におけるRNA編集装置の全貌解明が大きく進むと考えられます。

本研究成果は、日本植物生理学会若手研究者海外共同研究プログラムの一環として、西オーストラリア大学と共同で行われたものです。