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2018年04月19日

2018年4月19日開催 公開研究会開催報告 (中国政治経済研究部会)

2018年4月19日(木) 公開研究会を開催しました。

 

【共通テーマ】グローバルガバナンスの理論と現状

 

【報告者】

 李 松玉  (山東師範大学公共管理学院院長・教授)
 李    斎  (山東師範大学公共管理学院准教授)
 王    娜  (客員研究員、山東師範大学公共管理学院講師)
   田中廣滋(研究員、中央大学経済学部教授)
   谷口洋志(研究員、中央大学経済学部教授)   

                                       

【日   時】 2018年4月19日(木)15:00~18:00

 

【場   所】 中央大学多摩キャンパス 2号館4階 研究所会議室2

 

【要 旨】

 第1部では、李 松玉院長と田中廣滋教授による基調講演が行われた。李院長は、「中国における農村ガバナンス研究」および「山東師範大学におけるデジタル政府ガバナンスの教育と研究建設」をテーマとして、中国における農村ガバナンス政策の変遷とその成果、農村ガバナンスの研究内容および研究状況、山東師範大学におけるデジタル政府ガバナンスの研究・教育に関する構想と研究計画などについて、中国経済の発展過程および直面する課題を踏まえながら報告された。
田中教授は、「Stakeholder Communication and Sustainable Mechanism of Governance」をテーマとして、グローバル経済の拡大が市場の失敗と政府の失敗を引き起こし、危機の要因となりうることを明らかにし、それを回避するための持続可能なメカニズムの理論的な枠組みについて解説された。
第2部では、李 斎准教授、王 娜講師、谷口洋志教授による報告が行われた。李准教授は、「デジタル政府ガバナンスの経路分析に基づく経済発展の新旧エネルギー転換に関する政策的選択」をテーマとして、中国における公共ガバナンスの代替的な発展経路の存在とそれらの間での統一と衝突について考察し、今後の公共ガバナンスの在り方について議論された。
王講師は、「中国のデジタルエコノミーの動向―『インターネット+』を中心に」をテーマとして、中国におけるデジタル経済の発展動向を紹介し、インターネット技術と産業との結合としての「インターネット+(ぷらす)」が牽引力となっているとして各省および主要都市の「インターネット+指数」を分析するとともに、「インターネット+」の経済への影響について議論された。
谷口教授は、「デジタル経済におけるガバナンス問題」をテーマとして、インターネット資源の配分に関わるガバナンス問題とインターネットの利用に関わるガバナンス問題を区別した上で、特に後者のガバナンス問題についてコンテンツの統制と社会的包摂の観点からそれぞれの政策的課題を抽出し、求められる政策や対策について議論された。
公開研究会の最後では、基調講演と報告を踏まえて質疑応答が行われた。
研究会を通じて、グローバル社会のガバナンス問題やデジタル経済におけるガバナンス問題について、理論的・実証的・歴史的考察、ガバナンスの実態、動向、政策課題、政策的対応などについて意見交換が行われ、今後さらに日中学者間の学術交流を進めることで、学術研究の発展と共に日中両国経済の発展に寄与していくことが確認された。