Eventイベント

研究

理工学研究所 国際交流・公開研究セミナー開催のお知らせ

日程
2023年 7月18日(火) 14:00 - 17:00
場所
後楽園キャンパス 中央大学後楽園キャンパス 5号館 5階 5534号室
日程
2023年 7月18日(火) 14:00 - 17:00
場所
後楽園キャンパス 中央大学後楽園キャンパス 5号館 5階 5534号室
講演者

Prof. Andrea Schäfer(カールスルーエ工科大学@Germany)
Prof. Benoit Teychene(ポワチエ大学@France)

内容

Professor Andrea Schäfer(カールスルーエ工科大学@Germany)とProfessor Benoit Teychene(ポワチエ大学@France)が世界膜会議(ICOM2023)で東京に来訪する機会に、近年、注目されている膜技術および膜を使った排水処理技術について、新規機能膜の開発と膜ろ過の差圧予測手法に関してご講演をお願いしました。是非ご参集ください。

◎アブストラクト:
    セルロース繊維を原料として、炭化と賦活化を行い、高表面積の短尺活性炭繊維(ACF)を作製した。得られたACFをポリエーテルスルホン(PES)製限外ろ過膜の支持層に、簡便なろ過プロセスで堆積させ、サンドイッチ構造のACF-PES複合膜を得た。このACF-PES複合膜を用いて、ACFのホルモン(17β-エストラジオール、E2)吸着速度および等温線、ならびにろ過によるE2除去を検討した。
静的条件下では、ACFはE2を迅速かつ効率的に吸着し、97%以上の高い除去率を示した。2次速度論と線形(ヘンリー)吸着等温線モデルのフィッティングは、容易にアクセスできる吸着サイトが利用可能であることを示した。さらに、このような効率的なE2吸着は、E2とACFの間の多くの相互作用、すなわち疎水性相互作用、水素結合、π-πスタッキングが寄与していることがわかった。ACFをPES膜に組み込んだ場合、コントロール膜と比較してろ過流量の低下はわずかであったが、吸着経路を介したE2除去は著しく改善された。1.0mgのACFを組み込んだだけで、複合膜は450L/m2/hの流速で100 ng/Lの溶液から76%のE2を除去することができ、ACF-PESが従来のUF膜の透過性-選択性のトレードオフを克服できることを示しています。