研究

研究開発機構 機構准教授 宇部 達ら:光で動くプラスチックの多彩な変形を実現

【概要】
 中央大学研究開発機構 機構准教授 宇部 達らの研究グループは、「光で変形するプラスチック(光運動材料)」の駆動方式として二光子吸収*)プロセスを適用し、変形の三次元化に成功しました。従来の光運動材料では、試料表面近傍で光吸収が起こるため、二次元平面でのみ光吸収およびそれに続く変形・運動を選択的に誘起できましたが、二光子吸収を適用することにより試料中の任意の深さ位置で変形を選択的に引き起こすことに成功しました。本方式により、より多彩な変形・運動を実現しました。

 本研究の成果は、光運動材料の応用可能性を拡げるものであり、柔らかい材料から成るソフトロボットの開発やロボットの小型・軽量化に大きく貢献すると期待できます。

 本研究は、2024年11月7日付(英国時間)で英国科学誌「Nature Communications」でオンライン公開されました。

 

*)二光子吸収: 1分子が2個の光子を同時に吸収する現象であり、光子密度が極めて高い場合に起こり得る。二光子吸収が起こる確率は光強度に大きく依存するため、焦点近傍のみにおいて光吸収および光反応を選択的に引き起こすことが可能になる。

 

 詳細は、大学ホームページの「プレスリリース」をご覧ください。