研究開発機構

中国四川省成都市幹部が中央大学を訪問 ― 成都市広域圏の「公園都市」実現に向け、研究開発機構と成都市広域行政体、四川大学の共同研究がスタート(研究開発機構グリーンインフラ研究室機構教授 石川幹子)

2019年11月01日

 中国四川省成都市は人口2000万人を擁する大都市で、豊かな農業地帯を背景とし、ITはじめ先端的産業都市が建設されています。
 この地域は、洪水、氾濫を繰り返していた岷江(みんこう)の流域に位置します。龍門山脈を南下した岷江が平地に出る扇状地の要に、紀元前230年に李氷父子により「都江堰(とこうえん)」という古代水利工が建設され、安全で豊かな地域が形成されてきました。
 諸葛孔明は、この地を、「沃野千里、天府の地」と讃えました。
 この農村を支えるシステムが「林盤(りんばん)」と呼ばれるもので、研究開発機構グリーンインフラ研究室機構教授 石川幹子は、この保全と再生、震災復興支援(2008年四川汶川(ぶんせん)大地震)を10年間にわたり展開してきました。2019年9月2~7日には、現地にて国際計画設計演習を行い、日中共同チームが「設計賞」を受賞いたしました。
 こうした中、2019年10月25日、成都市委組織部副部長・薛 敏氏、錦江区委組織部部長・羅文川氏、温江区委組織部部長・周振華氏、郫都区委組織部部長・王旭貴氏、都江堰市委組織部部長・潘勇氏、成都市委組織部幹教処処長・余昌洪氏が、中央大学後楽園キャンパスを訪問し、樫山和男・理工学部学部長、鎌倉稔成・理工学研究所所長、石川幹子・機構教授と懇談を行いました。
 中央大学研究開発機構『「水」大循環をベースとした持続的な「水・人間環境」の構築』研究ユニットは、これまでの長年の活動を踏まえて、本年度より、四川大学と協働で、成都市広域圏の「公園都市」の実現に向けた戦略的研究を行うこととなりました。
 都江堰市「林盤保全・再生研究所」をベースに、今後、活発な学生・研究者の交流が始まります。

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