社会科学研究所

公開講演会「Competing Conceptions of Equality as Enacted in Law and Social Policies」開催報告(社会科学研究所)

2018年02月21日

2017年10月26日(木)、多摩キャンパス2号館4階研究所会議室2にて、下記の公開講演会を開催しました。

ナンシー・サンダーズ 教授

【日 時】2017年10月26日(木)16:40~18:10

【場 所】中央大学 多摩キャンパス2号館4階 研究所会議室2

 

【テーマ】

Competing Conceptions of Equality as Enacted in Law and Social Policies

平等の法的・社会政策的概念~SDG 10 Reducing Inequalities の実現に向けた社会的配慮のあり方に関連して~

 

【講 師】

 Professor Nancy M. Sanders

(California State Polytechnic University Pomona)

ナンシー・サンダーズ 教授

(カリフォルニア・ポリテクニック州大学ポモナ校)

 

【主   催】 社会科学研究所 担当教員:武石智香子 商学部教授

 

公開講演会の様子

【概 要】

 アメリカでは、社会格差の問題が深刻化している。格差は政治・社会に大きな影響を及ぼしており、その格差を生み出している一つの原因は教育制度にあるとサンダーズ氏は考えている。「平等」(Equality)の概念から、Equityの概念が重視されるようになり、教育政策ではEquityが繰り返し強調されてその重要性は広く共有されているが、その意味するところについては、立場によって大きく異なっているとのことである。

 アメリカの教育政策は州政府に任され、教育内容も州の中においてさえ学校によってまったく異なっている。特にトラッキングという制度によって格差が民族と連動するようになってしまっている現実について、教師としての経験もあり、州の教育政策に関与したことのある専門家として、社会移動がほぼ不可能なほどの格差社会を生み出しているアメリカの政策について説明がなされた。

 また、日本の教育制度から学ぶため、参加学生の自身の経験を聴くなどしながら話を進めていく、双方向型の講演会であった。(担当教員 記)