Eventイベント

社会科学研究所

公開研究会開催のお知らせ(「ジェンダーと政治、歴史、思想の交差点」チーム)※変更と追加あり

日程
2025年2月7日(金)15:10~18:10(時間変更しました)
場所
後楽園キャンパス 3階3310教室 及び オンライン会議システム(Webex)のハイブリッド形式
日程
2025年2月7日(金)15:10~18:10(時間変更しました)
場所
後楽園キャンパス 3階3310教室 及び オンライン会議システム(Webex)のハイブリッド形式
内容

報告者: 田村 伊知朗 氏(北海道教育大学名誉教授)

 

テーマ: 「ドイツ路面電車ルネサンスの生成根拠―近代思想史と都市交通政策」

     (自著を語る『ドイツ路面電車ルネサンス―思想史と交通政策』(論創社、2024年))

 

研究概要:

1 本書の研究方法論統合科学的方法論

本研究は、数学的方法論と物理学的方法論から無縁であり、統合科学的方法論に依拠している。この方法論は既存の諸学問の成果を媒介にすることによって、ある事柄の全体的形象の把握を目的にしている。端的にいえば、近代思想史的方法論を用いることによって、ドイツ路面電車ルネサンスの全体的形象を表現しようとしている。

2 本書の限定性ドイツという限定性

路面電車ルネサンスを基礎づけた思想も、国ごとに異なっている。それゆえ、本書はその研究対象を一つの国、ドイツに限定している。

3 ドイツ路面電車ルネサンスの間接的根拠後期近代の普遍的な社会現象

本研究は、ドイツ路面電車ルネサンスの根源的根拠を幾つか挙げている。もちろん、その直接的根拠は、公共性に対する都市住民の意識構造の変容(第6章)、都市交通政策の変容(第7章)にある。ただし、このような直接的根拠は、後期近代の普遍的な社会現象を前提にしている。後期近代という時代的背景がなければ、ドイツ路面電車ルネサンスは生じなかったであろう。本書では、後期近代の普遍的な社会現象として都市構造の変容に対する批判(第4章)と都市環境問題の悪化に対する批判(第5章)を挙げている。

4 ドイツ路面電車ルネサンスの直接的根拠(その1)都市住民の意識構造の変容 

後期近代において個人が、自ら選択した公共的領域に対して帰属意識を持ち、それに対する自己責任を明確にしようとしていた。個人が、理性的人格として選択した公共的領域に対して積極的に関与しようとしていた。その対象として、エコロジー問題が都市住民の市民意識において選択された。動力化された個人交通の増大に対する反措定として、公共交通、とりわけ路面電車が根拠づけられた。

5 ドイツ路面電車ルネサンスの直接的根拠(その2)都市交通政策の変容

 地下鉄と比較することによって、路面電車が都市交通政策において優先された。建設コスト、営業コスト、利用者の利便性そして都市構造という観点から、路面電車の意義が後期近代において再認識された。

6 本書の叙述方法ドイツ語要約の添付

本書には、400字詰め原稿用紙換算で、100枚以上のドイツ語要約が添付されている。ドイツの研究史において本書を意義づけるためである。

 

 

討論者:後藤 孝夫 氏 (中央大学経済学部教授)

 


【参加方法】
参加ご希望の方は、2025年2月5日(水)までに
件名:2月7日(金)公開研究会参加申し込み
内容:・氏 名 
   ・ご所属、ご身分
   ・メールアドレス

   ・対面とオンラインどちらに参加希望か
を記載し、鳴子研究員(hnaruko001x☆g.chuo-u.ac.jpまでご連絡ください。

※☆を@に変更してから送信してください。

※ご入力いただいた個人情報は、研究会以外の目的では使用しません。

【注意事項】
<オンライン参加の注意事項>
・参加にはアプリのダウンロードが必要になります。
・レクチャー中の録音・録画はお控えください。
・オンライン会議に関するお問合せは幹事までお願いします。
 事務室では対応いたしかねますのでご了承ください。
<対面参加の注意事項>
・構内でのマスクの着用については個人の判断に委ねることが基本となりますが、3密を回避できない場合はマスクの着用を推奨します。
・手洗い手指消毒などの基本的な感染防止対策にご協力ください。

参加費

無料

企画実施名義

主催 中央大学社会科学研究所
   「ジェンダーと政治、歴史、思想の交差点」チーム(幹事:鳴子 博子)

共催 中央大学経済研究所
    「思想史研究会」チーム(幹事:濱岡 剛)