保健体育研究所
スポーツ認知・心理研究班
研究班概要
本研究班では、スポーツ実施時の視野、注視点に関するデータ分析や、勝利と選手成長の両立を実現するコーチに共通する指導要素の観察調査、トップスプリンターのランニングパフォーマンス向上のためのコーチング分析を各研究員にて実施している。
今後は、ウェアラブルセンサーを活用したスポーツ時やパフォーマンス前の心身の情報の計測とテキストマイニングの手法を利用した関連性の調査や、競技パフォーマンスと、ウエイトトレーニングの意識の関係性についても調査・測定を実施する予定である。
2023年度研究計画概要
- 過年度に研究審査の承認を得て、研究期間が複数年で継続しているスポーツ実施時の視野、注視点に関する研究と、ウエイトトレーニング中の意識に関する調査を中心とし、以下の調査も継続予定である。
- 勝利と選手成長の両立を実現するコーチに共通する指導要素の観察調査。
- ウェアラブルセンサーを使用したスポーツ時やパフォーマンス前の心身の状態の計測。
- トレーニング効果の検証をフォーム分析、体幹トレーニング連動型のトレーニングマシン、テキストマイニングの手法を利用して実施する。
- テキストマイニングの手法を利用したトップスプリンターのランニングパフォーマンス分析。
以下の申請は過年度承認済みの調査継続に必要な経費に関する内容となる。
過年度研究活動報告
2022年度
■調査
日時:2022年4月~8月 隔週日曜日に継続実施
場所:多摩キャンパス第一体育館トレーニング室
調査内容:前方に押すスポーツパフォーマンスと、特異性の法則に基づいたウエイトトレーニングの意識の関係性について両足・片足での筋力発揮時の最大挙上重量の測定を実施。
日時:2022年9月6日~9月8日
場所:沖縄県石垣島
調査内容:学生の合宿授業時、腕時計型ウェアラブル感情分析装置を用いて日常生活やマリンスポーツ活動時の感情データを取得
日時:2022年9月17日
場所:ZOZOマリンスタジアム
調査内容:現役学生による大学スポーツ母校応援観戦時の試合時間中の感情データ計測
日時:2022年12月11日
調査内容:今後の調査計画に関するミーティングを実施
日時:2022年2月19~2月22日
場所:石打丸山スキー場
調査内容:眼球運動計測装置アイトラッカーシステムを用いて スキー・スノーボード初心者の注視活動および、瞳孔径の変化、視線を測定し、感情分析装置でのデータも記録した。
2021年度
■研究調査検討会
日程:7月・9月・10月各1回
検討内容:調査計画、研究計画に関するミーティングを実施
■調査
日時:2021年7月~10月
調査内容:予備調査として腕時計型ウェアラブル感情分析装置を用いた日常生活やスポーツ観戦時の感情データを取得
日時:2021年11月~2022年3月
調査内容:押すパフォーマンスと、ウエイトトレーニングの意識の関係性について両足での筋力発
揮時の最大挙上重量の測定を実施。
日時:2022年2月
調査内容:トビーテクノロジー社製、眼球運動計測装置TobiiGlassesアイトラッカーシステムを用いて瞳孔径の変化、視線を測定し、スキー初心者の注視活動を記録した。
※他の調査においては、ポジティブ心理学のパフォーマンスへの影響を調査する目的で、勝利と選手成長の両立を実現するコーチに共通する指導要素の観察記録や、主に陸上に関するスプリント能力改善に関するコーチング手法の分析等も予定していたが、上記コロナ事情により、実現に至らなかったり、縮小した状況になった。
2020年度
本年スポーツ認知・心理研究班ではコロナ禍における混乱により、半年以上にわたり計画していた調査・研究に至らなかった。
トビーテクノロジー社製、眼球運動計測装置TobiiGlassesアイトラッカーシステムを用いて 瞳孔径の変化、視線を測定し、送球時の視線や、スキー・スノーボード滑走時の視野と比較して差異が見られる かを検討するため、データを採取する予定であったが、コロナによる延期で 2021年の 2月実施した。
他の調査においては、ポジティブ心理学のパフォーマンスへの影響を調査する目的で、勝利と選手成長の両立を実現するコーチに共通する指導要素の観察記録や、主に陸上に関するスプリント能力改善に関するコーチング手法の分析等も予定していたが、上記コロナ事情により、実現に至らなかったり、縮小した状況になった。
日程 | 内容 |
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2020年4月 | 勝利志向型チームにおけるコーチングの組織的観察法 練習3回、試合3回の計6回の録画録音を予定していたところ、練習3 回の録画録音を完了し た時点で、コロナ事情で停止 |
2020年10月~ | 予備備調査として腕時計型ウェアラブル感情分析装置を用いた日常生活やスポーツ観戦時の感情データを取得 |
2021年2月 | アイトラッカーシステムを用いてスキー・スノーボード滑走時の視線を測定 |
2019年度
本年スポーツ認知・心理研究班ではスポーツ実施時の注視点データ採取を主に実施した。スキー滑走時の滑走者視野、注視点がどのような状態であるのかを調べる目的で、調査を実施した。機材条件として、天候晴天時に屋外では太陽光の影響でデータが不良になりやすいという問題点があるものの、地道にデータの蓄積を実施している所である。
トビーテクノロジー社製、眼球運動計測装置TobiiGlassesアイトラッカーシステムを用いて瞳孔径の変化、視線を測定し、送球時の視線や、スキー滑走時の視野と比較して差異が見られるかを検討するため、データを採取した。
他の調査においては、ポジティブ心理学のパフォーマンスへの影を調査する目的で、勝利と選手成長の両立を実現するコーチに共通する指導要素の観察記録を実施したり、主に陸上に関するスプリント能力改善に関するコーチング手法の分析も行った。
日程 | 内容 |
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3月11日〜13日 | 運動時の注視点に関する予備的調査 |
4月~ | 勝利と選手成長の両立を実現するコーチに共通する指導要素の観察記録 |
4月~ | 陸上に関するスプリント能力改善に関するコーチング手法の分析 |
11月 | スプリント学会にて研究成果報告 |
12月27日~29日 | スキー・スノーボード滑走時視野・視点に関する調査 |