保健体育研究所
スポーツ健康政策研究班
研究概要
現代社会におけるスポーツは、個人が責任を負うべき「私的なもの」としての側面だけでなく、政府や社会が促進すべき「公的なもの」としても定位し、「スポーツ政策」として社会的に推進されてきている。そこで期待されているのは、教育や経済、健康、地域社会、国際関係、公正・平等といった多様な観点から顕現する社会問題の解決にスポーツが貢献することであり、政策的な「ツール」としてのスポーツが世界中で大きく注目されている。スポーツ健康政策研究班は、政策手段としてのスポーツに焦点化し、主にフィールドワークを用いて政策が展開される現地の目線から実態を理解し、スポーツによる社会問題解決の可能性に関して批判的に研究する。
2024年度研究計画概要
2024年度において、本共同研究班は以下の研究課題に取り組む。
①高齢社会におけるスポーツの活用可能性に関する研究(秋田市)
②メガスポーツイベントをめぐるレガシーの実態調査(釜石市)
③山間部におけるスノースポーツの現状と課題(山形市等)
④人口減少地域におけるスポーツを通じたまちづくりの課題分析(佐久穂町)
⑤東南アジア地域におけるスポーツ開発の実態調査
これらの研究課題を遂行するのに際し、現地でのフィールド調査が必要とる。
過年度研究活動報告
2023年度
■研究会
①第1回共同研究班ミーティング
【日 時】2023年5月2日
【テーマ】山間地域における生涯スポーツ振興策の実態について
②第2回共同研究班ミーティング
【日 時】2023年6月28日
【テーマ】発展途上国におけるスポーツ開発の実態調査(研究デザインの検討)
③第3回共同研究班ミーティング
【日 時】2023年7月9日
【テーマ】発展途上国におけるスポーツ開発の実態調査(質問紙調査の設計)
②4回共同研究班ミーティング
【日 時】2024年1月30~1月31日
【テーマ】東南アジア地域におけるスポーツ開発の最新動向
⑤第5回共同研究班ミーティング
【日 時】2024年3月14~3月15日
【テーマ】発展途上国におけるスポーツ開発の実態調査(調査結果の集計・考察)
■現地調査
①高齢社会におけるスポーツの活用可能性について
【日 時】2023年9月15日〜9月17日
【調査地】秋田県秋田市
2022年度
■研究会
①第1回共同研究班ミーティング
日時:2022年6月20日
テーマ:スポーツによる国際貢献事業の最新動向
②第2回共同研究班ミーティング
日時:2022年11月1日
テーマ:スポーツメガイベントによるレガシーの実態について
■現地調査
①地方都市におけるスポーツまちづくりの実態調査
日時:2023年3月9日〜3月10日
調査地:栃木県宇都宮市
2021年度
■研究会
5月2日 | 信州におけるスノースポーツ(スノーバレーボール)振興の現状と課題について |
6月27日 | メガ・スポーツイベントにおけるレガシーについて |
7月3日 | 保健体育研究所公開講演会に向けた事前打ち合わせ |
9月12日 | 青少年のスポーツ環境のあり方について |
■現地調査
10月1日~3日 | 地方都市におけるプロスポーツを通じた地域活性化プロジェクト調査(調査地:秋田県秋田市) | 調査地:秋田県秋田市 |
2022年3月11日~12日 | 地方都市におけるスポーツの普及・推進に関する調査(調査地:静岡県沼津市) | 調査地:静岡県沼津市 |
■公開講演会
7月5日 | 「公開講演会」テーマ:メガイベントは開催都市に何を残すのか〜2019年ラグビーワールドカップを開催した岩手県釜石市のケースから〜 | 講師:向山昌利先生(流通経済大学准教授) |
12月11日 | 「FLP期末報告会:共催」テーマ:スポーツの力で誰1人残さない「スポーツ×SDGs」の現在 | 講師:岸 卓巨 氏(一般社団法人A-GOAL代表) |