保健体育研究所
野外運動研究班
2025年度研究計画概要
【研究課題】スノースポーツの安全管理・安全教育
【目的】スノースポーツ事故の分析をおこない、事故防止に向けた安全教材の開発に取り組む
【研究課題】スノースポーツの生理学的評価
【目的】スノースポーツ事故の機序について、疲労およびサーカディアンリズムの観点から説明する
【研究課題】スノースポーツの競技力向上および指導者育成
【目的】アスリート育成のための長期的かつ計画的なプランが、現場のコーチにどのように伝達され、運用されているかを指導者育成の観点から明らかにするとともに、そのプランの有効性が指導現場でどのように評価されているのかを調査することで、育成プランそのものの浸透度合い、有効性を明らかにする(国外調査を含む)
過年度研究活動報告
2024年度研究活動報告
1.研究概要
野外運動のうち,とくにスノースポーツ(スキー・スノーボード)に着目し,① 事故防止のための「安全管理」のあり方,② 長期的な視点に立った「アスリート育成」のあり方,について研究を進めている。
コロナ禍によって減少したスキー場来場者数であるが,22/23シーズンからは回復の兆しがみられるようになった。これと連動して,外国人が関係する事故の増加が予想される。また,依然として高齢者が関係する事故が後を絶っていない。外国人や高齢者に特有の問題を把握しつつ,すべてのスキーヤー・スノーボーダーがルールやマナーを守って安全にスノースポーツを楽しむことができる環境を整えていくことが必要である。そこで,本研究班では,「FIS10ルール」や「スノースポーツ安全基準」といったスキー場ルールのさらなる普及に向け,そのための効果的な安全教育・安全啓発のあり方について研究することを目的とする。
また,スキークラブチームの運営とアスリート育成に関する海外の先進的な事例を調査し,国内クラブチームの改善に向けて提言することを目的とする。
2.研究活動報告
研究課題:スノースポーツの安全管理・安全教育に関する研究
成果:布目靖則,高村直成が,全日本スキー連盟編「日本スキー教程」に寄稿した。
布目靖則,渡邊仁が,全日本スキー連盟編「日本スキー教程 安全編」に寄稿した.高村直成が,全日本スキー連盟編「日本スノーボード教程」に寄稿した。
上記 3 編は,国内スノースポーツを統括する全日本スキー連盟(SAJ)が,実に 8~10年ぶりに内容を刷新したオフィシャルブックであり,国内スノースポーツ界への影響力が最も高い指導技術書である。複数の本研究員による継続的な研究活動の成果が認められたことは大きな成果といえる。
また,布目靖則による安全教材『 スノースポーツ安全講座』を増刷し,スノースポーツ安全教育の充実・拡充に向けた検証も継続している。
研究課題:スノースポーツ ニュージーランドにおけるAlpine Athlete Development Strategyの運用実態とLTAD
成果:上記計画に関する国外出張については,諸般の事情により見送りとなった。
研究課題:スノースポーツの生理学的評価に関する研究
成果:サーカディアンリズムの変数として,体温変動・乳酸値も測定した。十分なサン プルが確保できていない点が今後の課題である。