経済研究所

2019年10月2日開催 公開研究会開催報告 (ジェンダー研究会)

2019年10月02日

2019年10月2日(水) 公開研究会を開催しました。

【テーマ】 現代中国のキリスト教とジェンダーの行方―十字架と五星紅旗の相克―

【報告者】 石川 照子 客員研究員(大妻女子大学比較文化学部教授)

【日   時】 2019年10月2日(水)16:00~18:00

【場   所】 中央大学多摩キャンパス 2号館4階 研究所会議室2

【共 催】 経済研究所「国民生活問題」

【要 旨】

 

今回は、国民生活問題研究会との共同開催で、公開研究会を開催し、石川先生より「現代中国のキリスト教徒ジェンダーの行方」のタイトルで、1時間にわたってご報告いただいた。報告の概要は、次の通りである。

    

    Ⅰ. 近代以降のキリスト教徒女性・ジェンダー

    Ⅱ. 人民共和国建国後のキリスト教と女性

      1.共産党の宗教政策の展開とキリスト教会の再編と統合

      2.事例①農村女性信徒

      3.事例②農村のカトリック修道女

      4.フェミニスト神学、エコ・フェミニスト神学の必要

 

おわりに

 報告は、農村における女性キリスト者やカトリック修道女の実態に関する具体例に基づきながら、近代以降現在までのキリスト教による中国女性の変化・ジェンダー改変の実相について考察された意欲的なものであった。

 質疑では、キリスト教信者の分布(内陸地域、湾岸地域、農村、都市の別、等)、中国におけるリスト教の位置づけ、共産党内部の改革(体制内改革)によりキリスト教の置かれた状況が変化する可能性、といった点について、活発な議論が交わされた