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2019年07月27日

2019年7月27日開催 公開研究会開催報告 (国際経済研究部会)

 2019年7月27日(土) 公開研究会を開催しました。

【日   時】 2019年7月27日(土)15:00~17:00

【場   所】 後楽園キャンパス6426号室

【テーマ】「インド経済の変遷とモディ政権の実績と課題

【報告者】 椎野 幸平 氏(拓殖大学国際学部准教授)

【要   旨】

 

これまで、本研究会ではアメリカ、ヨーロッパ、中国の経済、金融に関わるテーマを取り上げてきた。そうした中で、今回は将来その存在感が高まると予想されるインドの政治・経済について、報告してもらった。

 まず、2期目に入ったモディ政権の政治基盤の多様性ということで、言語の多様性、宗教の多様性、ヒンズー教の中でのカースト制、所得の多様性についての説明があった。そうした多様性のうえで、政治的には地域政党も台頭しているが、現在はインド人民党のモディ氏が2014年から政権運営に当たっている。そのモディ政権下では、中国を上回るほど経済成長率が高まってきていることと主要な経済政策が紹介された。

 次に、同政権の外交政策として、中印関係と対米関係の説明がなされた。インドは、中国の「一帯一路」には明確に反対していること、アメリカや日本と連携して、「自由で開かれたインド太平洋」を目指しているという。

 最後に、同政権の通商政策、特にRCEPについて、説明がなされた。インドの貿易自由化は遅れており、FTAによる貿易創出効果が低いこと、貿易では対中国が最大の赤字であるためRCEP交渉ではインドが足かせになっていることが説明された。そのため、中国はインド、さらにはオーストラリア、ニュージーランドを抜きにしたRCEPを目指しているが、日本としては、中国への対抗上それは避けるべきだといった議論がなされた。