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2019年07月20日

2019年7月20日開催 公開研究会開催報告 (財政研究部会)

2019年7月20日(土) 公開研究会を開催しました。

【テーマ】ふるさと納税の競争“過熱”度の推定

【報告者】小川 光(東京大学大学院経済学研究科・公共政策大学院教授)

【日   時】20198年7月20日(土)15:00〜17:00

【場   所】 後楽園キャンパス6号館6421教室

【要 旨】

 

2008年度から始まったふるさと納税制度は、2015年度にワンストップ特例制度(寄付先が5カ所の自治体までなら確定申告を行わなくても寄付金控除を受けられる制度)と控除枠の拡大により、2016年度以降、個人の寄付が急増し、自治体間では返礼品競争が過熱した。総務省は、このような状況はふるさと納税の本来の趣旨に反するとして、過度な返礼品競争に歯止めをかけるべく、2017年度以降、返礼割合が3割を超える自治体には控除の特例を適用しないことを決定した。

 以上のようなふるさと納税を巡る現状を背景として、報告では、返礼品競争の問題点、返礼割合「3割」の妥当性に焦点を当て、理論モデルを構築し、データに基づく分析が行われた。

 その結果、(1)返礼品競争は存在すること、(2)人々は返礼割合に応じて寄付額を変えること、(3)返礼品競争は“過剰”であること、が明らかにされ、上限規制の正当性が主張された。さらに、返礼割合を規制しても新たな形態(宣伝・広告)の競争が出現すること、より本質的な問題として、ふるさと納税は地方税の租税原則(応益性の原則)に反すること、事実上の租税競争の発生を招いていることが指摘された。