経済研究所
2019年5月11日開催 公開研究会開催報告 (日中経済比較研究会)
2019年05月11日
2019年5月11日(土) 公開研究会を開催しました。
【テーマ】 日中経済発展の比較:経済開発論的視点から
【報告者】 中兼 和津次 氏(東京大学名誉教授)
【日 時】 2019年5月11日(土)15:00~17:00
【場 所】 多摩キャンパス2号館4階 研究所会議室2
【要 旨】
本報告では、経済開発論的視点から日中経済発展について、まず狭義と広義の発展過程を
定義したうえで、現代中国経済発展の特殊性、特異性とは何かを様々な準拠枠(理論、
仮説、命題、国際比較(横の比較あるいは歴史的比較)を用いて追究することが重要で
あると問題提起を頂いた。特に中国の初期条件論から人口規模の巨大性、政策論から
毛沢東時代の社会主義改造と工業化政策、1978年以降の開放政策、制度論から党・政府の
干渉力、支配力、垂直分裂型の企業発展、超雁行形態型経済発展などの視点から、中国の
経済発展の特殊・特異性を見ることが出来ると報告者が指摘する。次に、本研究会のため、
報告者から日中比較視点を①ルイス転換点②雁行形態型発展③政府の役割④技術導入と
開発⑤農村工業化⑥制度の創生・発展⑦制度化⑧、政治と経済との関係などの視点から、
様々な興味深い示唆を頂いた。
研究会の様子