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2019年01月19日

2019年1月19日開催 公開研究会開催報告 (国際経済研究部会)

2019年1月19日(土) 公開研究会を開催しました。


【テーマ】トランプ保護主義のインパクト

【報告者】中島 精也 氏

     (福井県立大学客員教授、

       丹羽連絡事務所 チーフエコノミスト)

【日   時】2019年1月19日(土)15:00~17:00

【場   所】後楽園キャンパス6405号室

【要   旨】 

「トランプの保護主義のインパクト」というテーマで、米中貿易戦争、NAFTAの再交渉、米韓FTA見直し、米EU貿易交渉などの経緯、現状についての報告があり、最後にそのインパクトが示された。
自由貿易によって、アメリカは貿易赤字を強いられてきたという認識に立つトランプは、アメリカ・ファーストを掲げ、理不尽な関税引き上げ、二国間交渉を行ってきた。しかし、米中間では、中国が将来世界の覇権を握るべく、2015年から「中国製造2025」をスタートさせて以来、貿易摩擦の域を超え、覇権戦争化してきている。アメリカは、中国の手段を択ばないやり方に対して、中国経済つぶしに出ているという。
NAFTAとの再交渉では、メキシコからの自動車輸入等で一定の成果を上げたが、それによってアメリカへの生産シフトといったような大きな変化は期待できない。米韓FTAの見直し交渉では、韓国に屈辱的な見直しを飲ませたが、米EUの貿易交渉では、EU側のしたたかさが目立ったという。
これらの通商政策の結果を鉄鋼、太陽光パネル、大型冷蔵庫など品目的に見ても効果が乏しいだけでなく、弊害が出ている。また、マクロ経済的に見ても、貿易収支改善効果は乏しく、経済成長率へのマイナス効果、株価の下落など問題が大きいと結論付けた。