Eventイベント

人文科学研究所

人文科学研究所主催公開研究会開催のお知らせ(「考古学と歴史学」チーム)

日程
2022年9月25日(日)13:00~18:00
場所
オンライン会議システム(Webex)
日程
2022年9月25日(日)13:00~18:00
場所
オンライン会議システム(Webex)
内容

『物質資料から見た地域文化の相互関係』

 

趣旨説明: 小林 謙一 研究員(文学部教授)


報告者1:櫻井 準也 氏(尚美学園大学総合政策学部教授) 

テーマ1:「居住空間と遺物製作行動から探る日本の先史時代~近代の空間認知」
 

報告者2: 福田 正宏氏(東京大学文学部准教授)

テーマ2:「日本列島北辺域における新石器文化動態の拡大と縮小」 

 

報告者3:河仁秀 氏(嶺南文化財研究院理事) 

テーマ3:「隆起文土器の分布と性格」

 

報告者4: 廣瀬 雄一 氏(釜山大学大学院博士後期課程)

テーマ4:「縄文早期における韓半島隆起文土器南下の背景に関する一考察」

 

報告者5: 李亨源 氏 (韓神大学校韓國史學科助教授) 

テーマ5:「粘土帶土器文化で見る日韓の交流」

 

報告者6: 箱﨑 真隆 氏(国立歴史民俗博物館研究部准教授)

テーマ6:「北日本における高精度年代研究の現状と展望」

 

報告者7: 中塚 武 氏(名古屋大学環境学研究科教授) 

テーマ7:「先史・古代の気候変動と人類の移動」

 

報告者8: エンリコ・クレマー 氏(ケンブリッジ大学考古学科准教授)

テーマ8:「先史人口考古学の最前線」

 

【タイムテーブル】

13:00-13:20  小林 謙一 研究員

趣旨説明 

本研究チームを中心に進めてきた考古資料・歴史資料・自然科学的分析による地域文化の交流や文化伝播、移動、認知などのテーマについて、多角的に検討する。

 

13:20-13:50  櫻井 準也 氏

「居住空間と遺物製作行動から探る日本の先史時代~近代の空間認知」

本発表では、居住空間における集落や住居の形態、身体空間と関わる縄文土器や円筒埴輪の製作行動に注目し、先史時代から近代にいたる空間認知のあり方について認知考古学あるいは現象学的な観点から検討を加える。

 

13:50-14:20  福田 正宏 氏

「日本列島北辺域における新石器文化動態の拡大と縮小」

ロシア極東~北海道の新石器文化動態について、気候・地形環境や社会的背景が異なる土器出現期~完新世初頭、完新世中期~紀元前2千年紀、そして新石器/古金属器時代移行期にわけて説明する。各期において東西間や南北間で拡大・縮小現象が起こった理由に迫る。

 

14:20-14:50  河仁秀 氏

「隆起文土器の分布と性格」

韓国新石器時代の隆線紋土器文化について、その時間的変遷と空間的分布を整理し、制御形態などの解明に向けた考古学的整理を行う。日本列島縄文文化との比較検討の基礎作業とする。

 

14:50-15:20  廣瀬 雄一 氏

「縄文早期における韓半島隆起文土器南下の背景に関する一考察」

河仁秀の研究を受けて、日本列島縄文早期文化研究の側から、韓国南部新石器文化とに本列島北部九州の地域文化との相互関係について整理する。

 

<休憩>

 

15:30-16:00  李亨源 氏

「粘土帶土器文化で見る日韓の交流」

土器と住居は集団のアイデンティティをよく示してくれる考古資料に該当する。今回の発表は粘土帶土器文化の土器と住居を材料とし、日本と韓国の交流の様相の一端を検討する。韓国と九州地域の粘土帶土器文化と弥生文化の接触の様相を見てみる。

 

16:00-16:30  箱﨑 真隆 氏

「北日本における高精度年代研究の現状と展望」

酸素同位体比年輪年代法は、高精度な年代測定と気候復元を実現し、考古学に多大な影響を及ぼし始めている。しかし、北日本では標準年輪曲線の整備の遅れから、考古学への影響は限定的である。本発表では北日本における同法の研究状況と課題について展望する。

 

16:30-17:00  中塚 武 氏

「先史・古代の気候変動と人類の移動」

前近代の農業社会では数十年周期で大きな気候変動が起きた際に甚大な飢饉が発生し人々の流動性を高めたことが推察できるが、その関係性は狩猟採取社会や牧畜社会ではどうだっただろうか。古気候データと史資料を対比して考察する。

 

17:00-17:30(UK:9:00)  エンリコ・クレマー 氏

「先史人口考古学の最前線」

近年、世界各地で先史人口の復元や研究が盛んになっている。その背後には従来の遺跡・住居跡数以外のプロキシの存在がある。これらはゲノムデータの解析から抽出される有効集団サイズ、人骨データの死亡年齢分布から出生率と相関する「P(5-19)指数」、膨大な炭素年代測定値を使用した積算確率分布(Summed Probability Distribution;略SPD)などである。本発表で、これらの方法論やプロキシの利点・欠点、を紹介し、いくつかの事例を通して今後の先史人口考古学の方針について考慮したい。

 

17:30-18:00  質疑応答・討論

 

【参加方法】

参加をご希望の方は、
件名:9/25(日)オンライン公開研究会参加申し込み
内容:・氏名 
   ・ご所属、ご身分
   ・メールアドレス
を記載し、小林研究員
<kobayashikenichi22☆gmail.com>まで
ご連絡ください。 ※☆を@に変更してから送信してください。

【参加申込締切日:9/22(木)】

【注意事項】

・スマホ、タブレットで参加にはWebexアプリのダウンロードが必要になります。
・レクチャー中の録音・録画はお控えください。

 

参加費

無料

企画実施名義

主催:人文研チーム「考古学と歴史学」