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2019年11月22日

2019年11月22日開催 公開研究会開催報告 (研究チーム:「社会経済制度の理論研究と実証分析」)

2019年11月22日(金) 公開研究会を開催しました。

【テーマ】 戦前期における日本企業の現金保有

【報告者】 高橋 秀徳 氏( 名古屋大学大学院経済学研究科准教授)      

【日 時】 2019年11月22日(金)17:00~18:40

【場   所】 多摩キャンパス 2号館4階 研究所会議室1

【要 旨】

 

本研究では,企業の外部資金調整コストに外生的に影響するイベント(外生ショック)を利用して,企業の現金保有の変化を分析する.とくに,本研究の特徴として,臨時資金調整法(193798日施行)を対象に,軍需産業につながりの強い時局緊要産業(政府が資金を政策的に促進した業種)とそれ以外の不急不要産業(政府が資金を政策的に制限した業種)との現金保有の違いを明らかにしていく.分析のフレームワークについて,イベントを臨時資金調整法,また,処置群 (treatment) を不急不要産業,対照群 (control) を時局緊要産業としたうえで,DID (difference-in-difference) アプローチを用いた推定を試みる.推定結果から,処置群である不急不要産業に属する企業は,現金を保有しやすい傾向がみられることを示した.このことから,臨時資金調整法といった外生ショックが企業の現金保有行動に影響を与えていたと示唆される.