研究
戦略経営研究科(ビジネススクール)教授 阿部誠:日本マーケティング学会の「ベストオーラルペーパー賞」を受賞
2025年11月25日
戦略経営研究科(ビジネススクール)教授の阿部 誠は、2025年10月に、日本で最大のマーケティング関連の学会「日本マーケティング学会」(会員数、約3,300名)が開催する年1度の大会「マーケティング・カンファレンス2025」において、57のオーラルセッション報告の中から「ベストオーラルペーパー賞」を受賞しました。同賞は、理事会メンバーによるダブル・ブラインド査読の上、投票にて審査・決定されます。受賞論文は、学会誌『マーケティングレビュー』への掲載権利と連動しています。
受賞した論文のタイトルは「消費者研究における実験室実験:マニピュレーション・チェック変数の効果推定」。本論文では、未観測な交絡因子が存在していても、介入に対する心理状態を測定するマニピュレーション・チェック変数の効果を正しく推定できる手法を提案し、その手法がRandomized Controlled Trialよりも有意な結果になることをシミュレーション分析で確認しました。
消費者研究の焦点は介入自体の効果ではなく心理状態の効果であること、この状態を測定した変数がマニピュレーション・チェック以外に利用されずに脇役となっていること、因果効果がより有意に出ること、過去の消費者研究において行われていなかったこと、を鑑みると提案手法が消費者実験の代替的な分析枠組みとなる可能性を秘めています。
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