理工学研究所

英文を聞きとる中学生の脳活動に男女差があることを明らかに ~首都大学東京の研究に本学研究者が協力~(理工学部 檀 一平太)

2018年03月09日

理工学部教授 (人間総合理工学科)檀 一平太が脳活動測定およびデータ解析で協力した首都大学東京の研究成果が、国際科学誌「Frontiers in Human Neuroscience(フロンティアーズ・イン・ヒューマン・ニューロサイエンス)」のオンライン版で公開されました。

 

首都大学東京大学院人文科学研究科/言語の脳遺伝学研究センターの杉浦理砂特任准教授、秦政寛客員研究員、保前文高准教授らの研究グループは、英語を外国語(第二言語)として学習している中学生を対象にした調査を行い、英文を処理する時の脳活動には顕著な性差があり、英文を聞きとる方略に違いがあることを見いだしました。

具体的には、聞き取った英文を理解する際、男子は文法に則った処理を優先する傾向があり、女子はことばの音(音韻)の情報、意味、そして文全体から得られる情報を統合的に処理する傾向が見られました。

本研究では、脳活動の計測と行動指標(英語テストの成績とワーキングメモリの容量)の調査を行い、英語テストだけでは明らかにできなかった詳細な分析を可能としました。この脳活動の計測とデータの解析に際し、檀教授の研究グループが協力しました。

これらの成果は今後、英語(外国語)習得の基礎資料として、性差を考慮した学校教育における効果的な教授法や、脳科学研究の根拠に基づく英語学習法の開発への道を開くものと期待されます。

 

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■プレスリリース

首都大学東京大学院人文科学研究科/言語の脳遺伝学研究センター

「英文を聞きとる中学生の脳活動に男女差があることを明らかに~「文法規則に従う男子」と「言語情報を駆使する女子」~」

https://www.tmu.ac.jp/news/topics/16887.html

■研究者情報

Dan's Lab at Chuo University(中央大学理工学部人間総合理工学科 応用認知脳科学研究室)

中央大学研究者情報データベース(檀 一平太)