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2019年06月03日

公開講演会「Les minorités dans la société française : La Constitution française confrontée à l’expression de la diversité」開催報告(社会科学研究所)

2019年6月3日(月)、中央大学多摩キャンパスにて下記の公開講演会を開催しました。

【日     時】  2019年6月3日(月) 15:00~17:00

【場     所】  2号館4階研究所会議室2

【主     催】  中央大学社会科学研究所 (担当教員:西海真樹法学部教授

【開催テーマ】  les minorités dans la société française :La Constitution française confrontée
        à l'expression de la diversité

        (フランス社会における少数者:多様性に向き合うフランス憲法)

【報 告 者】   Thierry Renoux 氏(エクス・マルセイユ大学教授

 

【報 告 要 旨】 

はじめに
憲法規範の2類型/共和国の一体性vs国民の多様性/フランス諸島?/民主主義とはもはや多数者の法則ではなく、少数者の保護である/多様性に無関心なフランス憲法

Ⅰ.多様性を認めるべきか?

A.言語の多様性:拒否された概念
「共和国の言語はフランス語である」(憲法2条1項)/地域言語・少数言語にかんする欧州憲章をフランスは批准せず/

B. 人の多様性:過小評価された概念
「フランス共和国は、出身、人種、宗教の区別なく、全ての市民の法の前の平等を保障する。フランス共和国は、全ての信仰を尊重する。フランス共和国の組織は地方分権的である。」(憲法1条)

1)出身の多様性:コルシカ島の地位についての憲法院判断

2)人種の多様性?:フランス憲法は多様な人種の存在することを想定している?

3)信仰・文化の多様性?:フランス国民の一体性→領土とそこでの統治の多様性

4)性の多様性?:「法律は全ての分野において男性の権利と等しい権利を女性に保障する。」(1946年憲法前文3段)→この考え方の問題性/男女同数(parité)の導入

5)ジェンダーの多様性

Ⅱ.多様性を代表すべきか?

A.représentationからreprésentativitéへ

B.peupleからpopulationへ

おわりに

*再定義が必要なもの:投票権、投票システムに結びついた代表の方式、代表の虚構性

*「社会学的に、そして今後はおそらく法的にも、「国民」という言葉は結局のところ「少数者」の複数形になるだろう」(Pierre Rosanvallon)