理工学部人間総合理工学科

1. 人間総合理工学科における教育上の目的

人間総合理工学科では、「人間」をキーワードとした分野横断型の学びを軸に、社会が抱える問題の解決に貢献する新時代の理工学を展開します。 自然と調和した地域の保全や都市の総合的環境の創出、持続可能な社会を支える水や再生可能エネルギー等の資源循環、人間の思考・行動や人間生活を支える環境の計測および理解の向上、人間の生命・健康の保持やクオリティ・オブ・ライフの向上をテーマに、計画立案やデザイン、センシング等による高度なデータ収集、統計学や情報処理に基礎を置くデータ解析等の、理論と技術を包括的に学び、豊かな基礎知識と総合力、実践力を養うことを、本学科の教育上の目的とします。

2. 人間総合理工学科における卒業の認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)

  1. (1)人間総合理工学科において養成する人材像

    上に掲げた教育目的の下、人間総合理工学科では以下のような人材を育成します。

    ①広範な基礎科学分野の習得を通して複眼的な視野を身に付けた人材

    ②様々な科学・技術分野における個々の課題に対して、実際の現場を客観的かつ広範囲に調査する方法を知り、問題の発見と解決法を提案できる人材

    ③高いコミュニケーション能力と豊かな国際性を持ち、科学・技術の成果を人に伝えることのできる人材

    ④上記の能力を自身の人間力として生かして、異分野間の仲立ちとなって問題解決にあたることのできる人材

  2. (2)人間総合理工学科を卒業するために身に付けるべき資質・能力
    理工学部を卒業するために身に付けるべき資質・能力に加え、人間をキーワードとした広範な分野の基礎的専門知識と豊かな国際性を生かし、異分野間の円滑なコミュニケーションの要となって問題解決に取り組むための能力として、以下の専門性を獲得しているものとします。

    (A) 理工学的な基礎に根ざしたデータ解析力を駆使して、人や世の中の動きや流れを的確に予測し、その予測に対応して実践的に行動できる能力

    (B) 複雑な課題を総体的かつ俯瞰的な視点からバランスよく理解し、科学的な根拠に基づいて論理的に判断して、複数の異なるステークホルダーの視点に立って関係者に状況を説明することで、円滑な解決に導く課題解決推進力

    (C) 確かな英語力に裏付けされた国際的素養と、プロジェクト型学習を通じて身に付けたコミュニケーション能力を生かし、地域から地球まで幅広いスケールの問題に対して複数の専門家をつなぎ、課題を解決していく能力

    (D) 人間の心や体、地域環境に関する深い理解に基づいて、各個人に適したクオリティ・オブ・ライフの向上策を提案できる能力

    (E) 物質やエネルギーについて、「収支」の概念を持って様々な規模の循環・再生システムを構築できる能力

    (F) 流域圏の人・自然・都市の特色を十分理解した上で、特色を生かしたコミュニティーや地域をデザインできる能力

3.人間総合理工学科における教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)

人間総合理工学科では、その教育上の目的に基づき、広範な基礎科学分野の知識と複眼的な視野、高いコミュニケーション能力と豊かな国際性を備えた人材を育成するため、卒業の認定に関する方針に従って、以下のようにカリキュラム(教育課程)を編成し、これを実施します。

人間総合理工学科では、「人間と自然の共生」「人間の心と体」に関連する幅広い理工学の諸分野を、「人を知る・測る」「人の健康」「人と生活環境」「人と物質・エネルギー」の4領域8分野から横断的に学ぶカリキュラムを編成しています。

1年次: 専門科目を学んでいくための学問的な基礎を身に付ける年次と位置づけています。理数系科目の基礎知識と豊かな教養を築く総合教育科目、外国語教育科目に加え、人間総合理工学科の4領域それぞれの基礎となる科目を学びます。また、学ぶ分野が広範な本学科の特徴を鑑み、必修科目である「フレッシュマンセミナー」では4領域の専門性と互いの関連性、将来の進路へのつながりの概要を示し、大学4年間で何を学んでいく必要があるのか、学生自らが考えるための場を提供します。

2年次: 1年次に引き続き4領域の基礎となる科目を学ぶとともに、さらに専門的な学びへの移行を進めるため、「技法」を身に付けていきます。健康や環境、都市デザイン、資源・エネルギーなど、人間を取り巻く諸問題とその解決方法を、授業を通じて学びます。3・4年次からの高度な専門教育のための土台を固める重要な年次です。

3年次: 4領域の分野横断的な実験・実習を通して、理論面のさらなる理解と基本技術の体得を進めつつ、それらを用いて実用的な考え方を修得します。「人間総合理工学演習」は「PBL(Project-Based Learning)」と呼ばれる新しい演習形態で構成され、4領域における問題発見、情報収集、課題解決、発表のプロセスを体験しながら知識を深め、協働作業を通じて課題解決へとつなげていく方法論を学びます。

4年次: 4年間の集大成としての「卒業研究」に取り組み、学びの目標を達成していく年次です。3年次までに築いてきた学問的基礎・技法および分野横断的な応用力をベースにして専門性を研磨し、高度な専門知識と実社会で生かせる応用力を身に付けます。卒業研究は4領域8分野の研究室に属して行いますが、広範な専門を有する学科の特長を生かして、複数の教員の指導の下、分野横断的な研究をすることも可能です。 なお、豊かな国際性を培うための英語教育には4年間を通じて注力しており、英語科目以外の授業においても様々な取り組みを進めています。