応用化学科・専攻

理工学研究科2023年度前期過程修了生 渡部 栞さんが化学工学会第89回年会において学生奨励賞を受賞

2024年04月01日

分子動力学計算と情報科学的処理により暴かれた CO2 吸収性深共融溶媒の溶液構造(ガス分子を吸収できる隙間の分布の様子が水素結合性分子構造により全く異なる。)

 理工学研究科応用化学専攻 2023年度博士前期過程修了生 渡部 栞さんが、化学工学会第89回年会(基礎物性部会)において、学生奨励賞を受賞しました。

 カーボンニュートラル社会の実現に向けて、持続可能な CO2 の回収技術の開発が求められています。この度、理工学研究科応用化学専攻の渡部栞さん(2023年度・修士)らは、安価な CO2 物理吸収液として期待される水素結合性混合溶媒(深共融溶媒;DES)について、系統的な分子動力学計算を実施しました。情報科学的手法を駆使した水素結合ネットワークの相違解析を実施することで、イオン性をもつ化合物(塩化コリン)を僅かに溶解させた DES が、CO2 分離吸収能力に優れる理由の説明に成功しました。この成果に対して、化学工学会より賞が授与されました。

 

■学会名
化学工学会第89回年会

■受賞テーマ
分子動力学計算を用いた CO2 吸収に優れる塩化コリン系深共融溶媒の溶液構造の検討
○渡部 栞1・黒木 菜保子1,2・森 寛敏1,3(中央大学1、JST ACT-X2、NEDO-GI3

 

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理論化学研究室(森研)