情報工学科・専攻

理工学研究科(電気・情報系専攻)博士後期課程の学生が国際会議で発表

本学大学院には、学会発表助成制度(国内外で発表する際の旅費等を助成する制度)があり、多くの学生が、国際会議での発表を経験します。

理工学研究科(電気・情報系専攻)博士後期課程の学生1名は、カナダ・モントリオールで開催された
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26th International Conference on Pattern Recognition (ICPR2022)
第26回 パターン認識に関する国際会議
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にて、研究の成果を、オンラインで発表しました(英語)。

その記録を、情報工学特設サイト(Conferences)に、追加しました。

発表者・題名・著者・概要は、以下のとおりです。

 

発表者: 田崎 元(D1)
題名: Curse of co-Dimensionality: Explaining Adversarial Examples by Embedding Geometry of Data Manifold
           余次元の呪い: データ多様体の埋め込み幾何学による敵対的サンプルの説明
著者: 田崎 元、金子 勇次、趙 晋輝
概要: 深層学習(AI)を利用した分類器において、敵対的なサンプルが誤分類の原因となることは広く知られている。しかし、敵対的サンプルに関してこれまで多くの研究が行われてきたにもかかわらず、この現象がなぜ、どのようにして発生するのか明確な説明は得られておらず、有効な対策手法も確立されていない。本研究では、従来研究で行われてきたようなニューラルネットワークやその学習アルゴリズムの探索により原因解明を図るのではなく、分類器の学習に用いられるデータはユークリッド空間に埋め込まれた部分多様体であるという特性からデータ多様体の幾何学的構造に着目し、学習に利用したデータ分布に伴って敵対的サンプルが生じることを示す。その結果、敵対的サンプルの発生は、データ多様体の埋め込み構造から定義できる多様体の余次元の存在に起因することを明らかにする。さらに、敵対的サンプルはデータ多様体の接空間に対する直交補空間内に存在することについて、3次元空間でのデータ分布の可視化と高次元空間における幾何学的解析によって検証する。