ロースクールCLS-BU Summer Program in Tokyo 2007 Negotiation with American Lawyers

長内了

わが国は、明治維新後、ドイツ法やフランス法を真似て法律制度を整備しました。しかし、第2次大戦後に制定された憲法・刑事訴訟法・会社法の一部・独禁法・証券取引法等においては、アメリカ法の影響が強く現れています。最近では、コーポレート・ガバナンスや敵対的買収といった領域において、アメリカ法の考え方が議論の俎上にのぼることも珍しくありません。他方で、経済のグローバル化が進むと、そこで生ずる紛争もグローバル化せざるをえませんが、紛争解決の基準となるルールは、現実には、英米法と呼ばれる法体系であることが少なくありません。将来、アメリカなどの法律家・法律事務所・企業と英語で渡り合うための能力を向上させたいと考える方にとって、本プログラムはまさに最適なものといえるでしょう。とくに、現在、渉外弁護士事務所で働く弁護士、法科大学院修了生で、将来、アメリカ法関連の渉外事件を扱う弁護士を目指している方、企業の法務部門に在籍し、アメリカ法が関連する渉外事件を扱っている方、将来アメリカ留学を考えている法学部生などのご参加をお待ちしています。

(CLS-BU Summer Program in Tokyo 2007 実行委員長 長内 了)

中央大学ロースクール・アカデミーでは、昨年に引き続きボストン大学ロースクール(Boston University School of Law: “BUSL”)の協力を得て、短期集中サマー・スクール"Negotiation with American Lawyers"を開催いたします。
今年のプログラムは、グローバル社会において活躍できる法律専門家を目指す方むけの「法律英語とアメリカ法の基礎」、実務関係の皆さまにも最新のアメリカ・ビジネス法情報を知る機会としてご活用いただける「コーポレート・ガバナンスの展開:アメリカ合衆国最新事情」の2コースです。
BUSLのティーチング・スタッフと中央大学の教員のコラボレーションにより、参加者それぞれのレベルに応じて、きめ細かく、そして密度の濃いプログラムを提供いたしますので、お誘い合わせの上参加いただきますようご案内申し上げます。
なお、授業は「アメリカ法情報調査」以外、英語で行います。受講者は、ペーパーベースのTOEFLで550 点程度(TOEIC730点程度)の英語力を有していることが望ましいことはいうまでもありません。しかし、このプログラムでは、「初めの一歩」を踏み出そうとする皆さんの参加を特に歓迎しています。また、英米法になじみのない受講者のために、法情報データベース会社のご協力を得て本学教員による特別講座「英米法入門と法情報データベースの操作活用」を開設し、「語学の壁」を乗り越えようとする方を応援します。

コースA

「コーポレート・ガバナンスの展開:アメリカ合衆国最新事情」
(Evolution in Corporate Governance: Recent Issues in the United State)

内容

エンロン事件後に制定されたサーベンス・オクスリー法は、アメリカのコーポレート・ガバナンス実務に大きな影響を与えています。本コースでは、法改正や判例法理の変遷をとりあげながら、近時のアメリカ法の進展を概観し、サーベンス・オクスリー法改正の動きもあわせて検討します。さらに、ケース・スタディでは、日興コーディアル事件もとりあげ、わが国の新会社法および法務省令における内部統制およびコンプライアンス・ルールとアメリカ法との比較をも行います。受講者は、コーポレート・ガバナンス規制に対する日米のアプローチの共通点と相違点を認識することができるとともに、日常業務に対する深い洞察力を醸成することが可能となるでしょう。

講師

Charles K. Whitehead氏
専門は会社法・証券取引法・商取引法・日本法。日本での実務経験がある。

スケジュール

全回3回。いずれも10:00~12:00
8月6日(月) アメリカ法の概要(信認義務論、SECの役割、連邦・州法の関係)
8月8日(水) 近時の動向(サーベンス・オクスリー法改正論、コンプライアンスと刑事手続、委任状勧誘規則改正)
8月10日(金) ケース・スタディおよび質疑応答

受講料

20,000円

コースB

「アメリカ法の基礎と法律英語」
(Introduction to American Legal System & Legal English)

内容

このコースでは、アメリカの法制度法律英語を短期間に凝縮(講義のみならず、グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーション実習が含まれます!)して学修します。受講者は、アメリカ法の基本原則・概念を理解し、適切な用語・語彙を身につけることによって、アメリカ人弁護士との交渉もより効果的に進めることができ、また法律問題についてより実質を伴った議論をすることができるでしょう。将来、アメリカやイギリスへの留学を考えている方にも、その準備として有益です。

講師

Gregg Singer氏 ボストン大学語学研究所所員
外国人留学・外国人法律家に対して、法律英語によるコミュニケーション・スキルを教育すること、約30年のベテラン。またヨーロッパ、アジア、中東地域にも出向いて、現地の法律家のために、法律英語プログラムを実施している。

スケジュール

全回5回。いずれも13:00~16:00
8月6日(月) アメリカ憲法の基礎
8月7日(火) 判例の読み方
8月8日(水) 司法制度
8月9日(木) 民事訴訟と法的救済
8月10日(金) 契約と不法行為

受講料

25,000円

コースC

「英米法入門と法情報データベースの操作活用」
(Introduction to Anglo-American Legal System & Legal Research)

内容

わが国と異なる法文化である「英米法」。語学だけでなく、内容理解の困難までが壁となって迫ってきそうな感じです。そこで、英米法・法律英語に慣れない受講者のために、1日の特別講座を開設します。ここでは、本法科大学院の教員が、アメリカ法データベースの使い方を実際に示しながら、英米法特有の基本的な制度・原則・概念を、もちろん日本語で(!)解説します。翌日から始まるプログラムの準備運動としてもご利用ください。なお、詳細は受講の申込みをされた方に、別途、お知らせします。

講師

佐藤信行 中央大学法科大学院教授(法情報調査担当)

スケジュール

1回。10:00~17:00
8月5日(日)

受講料

無料(コースA又はコースBの受講生の方が受講できます)。

受付期間終了

TEL: 03-5368-3519  FAX: 03-5368-3520

受付時間:月~金/10:00~17:00 土/10:00~12:00

E-Mail:cls-bu2007@tamajs.chuo-u.ac.jp