ビジネススクール

2023年4月入学式を挙行

2023年04月14日

2023年4月2日(日)、中央大学ビジネススクール(CBS)は、2023年4月入学生の入学式を挙行し、59名の新入生をお迎えしました。4月より開校した新しい駿河台キャンパスにてロースクールと合同の専門職大学院入学式として執り行われました。

CBSは、ビジネス経験が豊富なビジネスパーソンを対象として、2008年に創設されたビジネススクールです(2022年4月入学者では、平均年齢41.28歳、役職は課長クラス以上64.75%)。 CBSの特徴は、「戦略」を始めとして、「マーケティング」「人的資源管理」「ファイナンス」「経営法務」の5つの分野を総合的、有機的に学修できることにあります。授業で学んだことを仕事に当てはめたり、職場の課題を理論的に理解するなど、学びと実務をつなぐ学びを提供することで、「社会」、「組織」、そして、「自分」を変えるチェンジリーダーを養成することを目指しています。

新入生のみなさんが、2年間の学びで大きく成長することを願っています。

以下、戦略経営研究科研究科 研究科長からの祝辞でございます。

 

令和5年入学者への祝辞 

 満開の桜の花が風に舞う季節となりました。ビジネススクール、ロースクールの新入生のみなさん、本日はご入学おめでとうございます。入学に際して、みなさんを励まし、背中を押し、支えてくださっているご家族・ご友人・パートナー・職場関係者のみなさまにも、心からのお慶びを申し上げます。
 今日、中央大学にとって特別なこの駿河台の地で、みなさんの入学式を挙行できること、準備を整えてくださったすべての関係者の皆様に感謝したいと思います。 われわれ二つの専門職大学院は、ロースクールは法曹界へのゲートウエイとして、ビジネススクールは実業界へのゲートウエイとして、規模は小さくとも、中央大学関係者だけでなく、社会からの大きな期待を背負っています。次代を担う法律家と企業家の育成という期待です。
 中央大学の創立者たちは、日本の近代化を推進するために自ら進んでイギリスに留学し、新しい考え方を日本に持ち帰り実践しました。当時の彼らは、進取の気性をもち日本を変えようとするアントレプレナーだったということができると思います。
 中央大学ビジネススクール、CBSのミッションは、ユニバーシティメッセージでもある「行動する知性」、すなわち、変化の時代を先導するチェンジリーダーの育成です。そして、チェンジリーダーに必要な能力として、7つの力を具体的にあげています。この7つの力は、必ずしも豊富な知識を蓄えることだけで達成できるものではありません。学んだことを職場で実践して、そこでの結果を振り返る、アクションアンドリフレクションによって達成されます。先日のビジネススクールでのキックオフセミナーで、みなさんの多くが「新しい知識を身につけたい」、「人を説得できるロジックを身に着けたい」という目標をかかげていましたが、それだけは十分ではないのです。ビジネススクールは最新の知識やロジックを教授すると思われがちですが、それを現場でいかに使うか、いかに目的・目標を共有して周りを巻き込み、実践に結び付けられるかがより重要です。専門職大学院という最高学府で学ぶみなさんには、まさに「行動する知性」が求められているとわれわれは考えています。
 「行動する知性」となるためには何が必要でしょうか?その第一歩は、まずは「自分を変える」ことです。それではどうすれば自分を変えることができるのか?CBSでは、まずは行動の変化を促します。小さなことでいいから、今までとは違う言動を自らとってほしいのです。みなさんの小さな変化から、波紋のように職場の変化が生まれます。なぜなら、みなさんの行動の変化によって、職場の関係性が変わるからです。このことの実例をみなさんの先輩の事例から説明しましょう。
 その方は自分で会社を経営しています。30歳を過ぎてから独立し20年間経営してきた会社です。CBSに入学して受けた授業で、「何か日常の行動を変えてください」と言われ、毎朝、社員の顔をみて「おはよう」と挨拶することにしました。今までは、社員が「おはようございます」と挨拶しても、パソコンに向かったまま生返事をするだけ。それが、顔をあげてちゃんと相手の顔をみて「おはよう」と言うようになった。そうしたら、社員が話しかけてくるようになり、社員を集めて授業で習ったことを共有するようになって、職場の雰囲気が変わっていったと言います。
 そして最近になって「先生、すごいことが起こっています。うちの会社、最高益です!」と報告してくれたのです。そんな小さな行動の変化で、最高益というのは出き過ぎと思われるかもしれませんが、これは本当の話です。 
 われわれは変化を起こそうとするときに、自分のことは棚に上げて相手を変えることばかりを考えます。でも人を変えることは簡単ではありません。できるのは自分を変えることだけです。みなさんの先輩は、意識して小さな行動の変化を起こしました。そして、その小さな変化がきっかけになって、大きな変化が生まれていったのです。
 みなさんは、今のような何が起こるか先行き不透明な状況であるからこそ、自分のいた世界からいったん抜け出して、専門職大学院という場に身をおいてみようと思ったのではないでしょうか?CBSに集う、多様な視点・多様な価値観と触れ合うことで、きっと新しい気づきがあります。しかし、チェンジリーダーに必要な態度とは、自分自身を変えることだということを肝に銘じてください。みなさんの小さな行動の変化が、波紋のように広がって大きな変化へと結びつきます。組織を変えようと思わなくても、組織が変わっていく。そして多くの組織が変わっていくことで、社会が変わっていくのです。このような変化を生み出す原動力になることが、「行動する知性」=チェンジリーダーとしての入り口に立つということです。どうぞ、これからの2年間の自分自身の変化を大いに期待してください。
 最後に、みなさんにお願いしたいことが一つあります。われわれは、互いに学びあうコミュニティです。みなさんにも「単なる教育サービスの受け手」ではなく、一緒によりよい学びの場をつくることに協力してほしいのです。みなさんを、共に学ぶ「仲間」としてお迎えしたいと思います。
 さあ、今日から新しい学びの始まりです。駿河台キャンパスへようこそ!


令和5年4月2日 
中央大学大学院戦略経営研究科 研究科長 露木恵美子

 

●CBSについてもっと知りたいかたへ
CBSは、社会人に特化したビジネススクールとして、経験豊富なビジネスパーソンの皆さん(平均年齢は40歳程度)を対象としているところに特徴があります。
また、多忙なビジネス・パーソンの学びを強力にサポートする体制を整えています。たとえば、平日はオンラインで、土日は対面で講義を提供しています。また4月入学と9月入学という年2回の入学機会を提供しています。
CBSの特徴の詳細は以下よりご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/three_charm/

CBSの特徴やカリキュラムの全体像は、以下のリンクをご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/mba/