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高岡浩三 氏(ケイアンドカンパニー株式会社 代表取締役、元ネスレ日本 代表取締役社長兼CEO)が「実践・変革マネジメント論」において講演

2020年11月10日

中央大学ビジネススクール(CBS)の専門選択科目「実践・変革マネジメント論」(担当:松江英夫客員教授)では、10月22日の講義において、高岡浩三 氏(ケイアンドカンパニー株式会社 代表取締役、元ネスレ日本 代表取締役社長兼CEO)をゲストとしてお招きし、『デジタルトランスフォーメーションによるマーケティング経営』というテーマで授業内講演をしていただきました。

なお、この講演は、新型コロナウイルス感染防止に配慮しながら、対面形式で行われました。それと同時に、オンラインでも同時配信され、在校生だけでなく、修了生も含めた80名が遠隔で参加する、いわゆるハイブリッド型の形式で実施されたものです。



・現役生・修了生の感想
 株式会社ケイアンドカンパニー代表 高岡浩三さんは、私たちに日本の未来をどう創るか「考えるキッカケ」を与えてくれた。そして企業、国、世界の問題を自分事として捉え考え、熱く語るその姿に本物のリーダーシップを見た。世界と戦う変革リーダーは「多くの人が諦める事を、諦めない」という事を学んだ。

 本物のトップオブトップ経営者のお話は、想像以上にパッションにあふれ、大変な刺激を頂きました。高岡さんのお話しの一つ一つのパーツを見ると、ほとんどが既存のファクトであるのですが、それらすべてが頭の中で整理され関連付けられていることで、経営に対するゆるぎない筋の通ったフォーマットが出来ているように感じました。

 すでに認知度や販売力が飽和状態のキットカットを“きっと勝つ”として売り出し、爆発的に売上を向上させた=商品を再定義する/新たに価値を創造するというのは、まさにマーケッターの醍醐味だと思います。そんな仕事をたくさん具現化されてきた高岡さんから直にお話を聞くことができる稀有な機会があると知り、聴講しました。新しい現実が新しい顧客の問題を連れてくる、この新しい問題こそが変化の本質。圧倒的に考える、探す時間が足りてない、考える習慣をつけなさいと教えていただきました。

 「マーケティングとは、顧客の問題を解決することで付加価値を創るプロセスと行動。イノベーションとは、顧客が認識していない問題(非認識課題)、顧客が実現を諦めているニーズ、を解決すること。イノベーションは、市場調査では生まれない。」それを具体的に教えてくださる、とても濃い講義でした。

 マーケティングの達人と称される高岡様の施策に「たまたま」は一つもなく、日々考え抜かれ、仮説が丁寧に検証されています。そこに自信があるからこそ、人材不足をネガティブに捉えず、スタッフを信じて成功体験を経験させていらっしゃる。イノベーションが素晴らしく、そこが注目されがちですが、それを実装するのは人。人心掌握の上、どのように成果を出すか、まさにビジネススクールの各分野が繋がる戦略経営の話を拝聴でき、大変深い学びの時間となりました。ありがとうございました。