研究
理工学部助教 李 恒らの研究原著論文がFlexMat誌のBack cover(背表紙)に選定
2025年05月01日
本学理工学部電気電子情報通信工学科助教 李 恒らの研究原著論文が『FlexMat』誌のBack cover(背表紙)に選定されました。
詳細は下記の通りです。
〇 論文内容
題 目: | n-type carbon nanotube inks for high-yield printing of ultrabroadband soft photo-imager thin sheets |
著 者: | Leo Takai, Yuya Kinoshita, Norika Takahashi, Minami Yamamoto, Daiki Shikichi, Noa Izumi, Yuto Matsuzaki, Yukito Kon, Naoko Hagiwara, Yukio Kawano, Kou Li |
掲載情報: | FlexMat 2, 1, 115–125, 2025. |
掲載日(Back cover): | 2025年4月30日 FlexMat 2, 1, 2025. DOI: 10.1002/flm2.47 |
〇 『FlexMat』誌・Back coverについて
『FlexMat』は、Wiley社により刊行される査読付き国際学術誌・科学誌であり、フレキシブルマテリアルを基軸とする高品質なテクノロジー・サイエンス研究が収録されております。Back coverは同誌の中でも科学的・技術的な観点から特にスポットライトを浴びている論文が選定され、Volume毎に専用のイメージページが設けられます。
〇 李 恒 助教のコメント
この度の研究ハイライトに際し、身に余る光栄に存じます。「フレキシブルマテリアルを基軸とするテクノロジー・サイエンス」は、私の研究の根幹を成す領域であります。同分野ならびに本学の研究・教育発信に微力ではございますが引き続き貢献できますよう、上記ハイライトを励みに今後も誠心誠意取り組んでまいります。これまでに取り組んできた内容の成果、そして今後の発展性を高く評価していただいた形になりますが、私1人では決してこの様な栄誉にあずかることはありませんでした。特に本論文は本学・理工学研究科 電気電子情報通信工学専攻 修士課程の高井 怜於君、卒業生の木下 祐哉君(研究当時:理工学研究科 電気電子情報通信工学専攻 修士課程)、そして元 技術員の高橋 典華様(研究当時:理工学部 電気電子情報通信工学科)らが中心となり、弛まぬ努力で結実させてくれた成果となります。河野 行雄先生(理工学部 電気電子情報通信工学科)や産業技術総合研究所・鈴木 大地博士をはじめとする長年にわたる共同研究者の皆様方、また電気電子情報通信工学科の先生方・スタッフ様をはじめ、日頃から校務にてご指導いただいております理工学部の皆様方に改めまして厚く御礼を申し上げます。そして、日々、失敗や困難が続いても、粘り強く積み重ねた創意工夫・強い当事者意識によりしっかりと研究を支えてくださっている当グループの皆様方(学生、技術支援員様、事務支援員様)、最後に最大の支えである家族に心より深く感謝を申し上げます。

李助教らの論文によるBack cover(FlexMat誌) DOI: 10.1002/flm2.47より引用
〇 研究ダイジェスト
本論文において、李助教、高井氏、河野教授、木下氏、高橋氏らは、機械的に位置合わせ可能なエアジェットディスペンサによるカーボンナノチューブ(CNT)インクの印刷を通じて、極めて高い歩留まりでのpn接合タイプ光熱起電力効果(PTE)センサシートの実装技術を確立しました。研究グループは、元来のp型という電子状態に加えて、オリジナルなCNT液とn型ケミカルキャリアドーパントの組み合わせにより高安定なn型インクを設計しました。これらのアプローチは、支持基板シートの材料特性や表面状態にかかわらず、100 %に迫る盤石な歩留まりで高感度・超広帯域CNT型PTEセンサの実装を可能にしており、上記デバイスによるマルチモーダルな非破壊検査応用を促進する位置付けを占めます。

李助教らの論文における研究ダイジェスト
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