社会科学研究所

フランス革命とは何か

12 フランス革命とは何か-現代史認識の再建を目指して-

1993年3月発行 
フォーラム「科学論」編集 
中央大学社会科学研究所 発行

序章 アルベール・ソブールにおけるフランス革命の法則的認識と現代

  高橋 誠

第1部 革命的現実の位相

第1章 封建体制から資本主義体制への転換

第1節 フランス革命と,封建体制から資本主義体制への移行 ギ・ルマルシャン
第2節

革命期におけるアルデーシュ県の貴族
-アンシャン=レジームから王政復古ヘ-

マリー H.バラジュック
第3節

フランシュ-コンテ地方における水車小屋
-革命期から第一帝政期にかけての全国調査をめぐって-

クロード・ジャンダン

第2章 ジャコバン派とジロンド派

第1節   ジロンド派-政治的実践定義への試み- マルセル・ドリニィ
第2節   モンターニュ派とジロンド派
-社会的対決あるいは政治闘争-
パオロ・ヴィオラ
第3節   B.バレールと航海条令 山崎 耕一
第4節   公共社会制度と恐怖政治 フランソワーズ・ブリュネル

第3章 自由主義の展開,そして,教会と国家

第1節   ネッケルからパンジャマン・コンスタンヘ,
あるいは,金権的自由主義から民主的自由主義へ
アンリ・グランジュ
第2節   フランス革命と戸籍 エリザベート・G.スレディエフスキー
集3節   フランス革命とカトリック教会 ジェルマン・シカール

第4章 革命的現実の終焉

第1節   フランス革命とバブーフ 古賀 英三郎
第2節   総裁政府論
-第2次改選(1973年3月)以後を中心に-
岡本 明

第2部 思想の受肉化と革命思想の展開

第1章 いくつかの思想的源泉

第1節   フランス革命にかかる古典古代の重み アンリ・モレル
第2節   プレヴォーと自由-小説の一主人公の声- ニコル J.M.ケネディ
集3節   『エミール』における政治教育 ヘドジャ・ハドダール
第4節   『百科全書』とフランス革命 ジャック・プルースト

第2章 公教育思想

第1節   エルヴェシウスからコンドルセヘ
-教育思想の継承と展開-
永冶 日出雄
第2節   フランス革命期におけるる初等教育への権利
-理論から実践へ-
アイサー・ウォーロッホ
集3節   公教育-ふたつの系譜- 成嶋 隆

第3章 平等思想の諸原理

第1節 ルソーと1789
-1790年におけるパリ・ディストリクトの経験
モーリス・ジャンティ
第2節 ルソー,市民性,そして,フランス革命(1789-1792) ジャック・ギィヨムー
集3節 ピエール・ドリヴィエと1792-1793年における農業平等主義と自然権 エルナニ A.レゼンデ
第4節 ルソーと1793-1794年における所有権論争 ロジェ・バルニィ

第4章 ジャコバン主義のある表象

第1節 マラーとマラー崇拝への地方からの応答 イアン・ジェルマニ
第2節 共和暦2年における聖なるものと建築 ジェイムス A.リース

第3部フランス革命の法的表現

第1章 『人権宣言』の普遍性と特殊性

第1節 シエースの国民主権論 浦田 一郎
第2節 『人権宣言』-自然法と実定法- ミシェル・ガンザン
集3節 ミシュレと『人権宣言』 ベアトリス・ディディエ

第2章 ジャコバン憲法の周辺

第1節 1793年のフランソワ・シャボ
-所有権と女性の諸権利にかんして-
ルス・ゲラーハム
第2節 ブルジョワ急進主義の諸源泉
-1776年のペンシルヴァニア憲法から1793年のジャコバン憲法ヘ-
ホルスト・ディッペル
集3節 自然権の思想におけるる所有の一般的概念
-政治的自由と経済的自由との矛盾をめぐって(1789-1795)-
フロランス・ゴーチェ

第4部 フランス革命の時間的空間的広がり

第1章 ブルジョワ革命の道

第1節 アメリカ植民地の独立革命-英仏の狭間で- 白井 厚
第2節 中央ヨーロッパのジャコバン派 ヘルムート・ライナルター
集3節 フランス革命と1848年のウィーン革命 増谷 英樹
第4節 イタリアにおけるブルジョワ革命 ルチアーノ・アグッツィ
第5節 明治維新における近代 管原 彬州

第2章 19世紀の社会主義思想とフランス革命

第1節 ブオナロッティのジャコバン独裁讃歌 高橋 誠
第2節 ロバート・オーエンとフランス諸革命
-七月革命を中心として-
土方 直史
集3節 不平等の間題
-イタリアにおけるルソーとマルクス主義にかんする論争の経過-
マリオ・アルカーロ
第4節 マルクスとフランス革命
-青年マルクスから1851年12月2日のクーデタまで-
レモン・ユアール