人文科学研究所主催公開講演会開催のお知らせ（「世界史における「政治的なもの」」チーム）

李 済 滄 氏 (南京師範大学副教授)

テーマ： 「中国史における六朝貴族研究の意義」

要　旨：  近年、皇帝権力及びそれを取り巻く政治的・社会的・歴史的構造が、秦漢以降の中国史の主軸として強調されるようになっている。たとえそれが事実であっても、いずれそれを超克して、未来へ向かっていかなければならない。その際、このような権力構造から相対化されたものを歴史上から探り出す必要があろうし、そこに未来への手がかりが秘められていることも十分に想定できる。その意味では、内藤湖南、宮崎市定らによって主張されてきた六朝貴族論とその価値をさらに掘り下げてゆく余地が十分に残されている。その課題に接近するために、六朝時代の皇帝権力と貴族制度との関係を      新たに捉えなおしたい。
言　語：　　日本語

人文科学研究所共同研究チーム「世界史における「政治的なもの」」