Eventイベント

人文科学研究所

人文科学研究所公開研究会開催のお知らせ(「十七世紀の英詩とその伝統」チーム)

日程
2016年3月17日(木)14:30~
場所
多摩キャンパス 2号館4F 研究所会議室2
日程
2016年3月17日(木)14:30~
場所
多摩キャンパス 2号館4F 研究所会議室2
内容

発表者:安斎 恵子 客員研究員
 

発表題目:「夢を生きるコウルリッジ−−‘The Pains of Sleep’を中心に」

 

要 旨: Samuel Taylor Coleridgeの‘The Pains of Sleep’は、1803年に書かれ、1816年になって、幻想詩と分類される彼の2つの代表作、‘Kubla Khan,’  ‘Christabel’と共に出版される。すでに発表されていた ‘The Rime of the Ancient Mariner’も含め、Coleridgeは「夢」に深く関わる重要な作品を生んだ詩人だったが、その人生は、肉体的苦痛と共に歩む人生であり、持病の対処療法としてのアヘンの服用は、彼に副作用と罪悪感をもたらし、彼の夢の経験に影響を与えることにもなる。書簡やNotebooksには、悪夢の内容の記録や夢・睡眠に関する記述が数多く、特にNotebooksには、夢を契機とする活発な精神活動の痕跡が、生の闘いの記録として刻まれている。この発表では、Coleridgeにとって夢(特に悪夢体験)が、彼の詩や思索の発展にどのような意味を持ちえたかを大きなテーマとして、Notebooksや書簡に読み取れる彼の身体や病についての意識、夢の体験を契機とする洞察、夢の身体的・心理的起源をめぐる考察などを参照しながら、特に‘The Pains of Sleep’という作品の持つ意味を考察する。

 

主 催:人文科学研究所研究会チーム「十七世紀の英詩とその伝統」