人文科学研究所公開研究会開催のお知らせ（「十七世紀の英詩とその伝統」チーム）

発表者：　土屋 繁子　客員研究員

発表題目：１７世紀の気になること

要　旨： 17世紀にアメリカに渡った清教徒の子孫であるT.S.エリオットは、その批評を伝統論と17世紀への関心から始めたが、後にイギリスに帰化し、（ユニタリアニズムから）英国国教に改宗することで、17世紀イギリスへ先祖返りをした。17世紀を歴史の転換期とする見方は、以後の批評に影響を与えたが、彼自身は、初期の考えを修正し続けている。最近の歴史学に17世紀に関する新説が現われていることと、彼の修正の軌跡は無縁ではなさそうである。そこでエリオットを補助線にして、21 世紀的な「17世紀」について考えてみよう。

主　催：人文科学研究所研究会チーム「十七世紀の英詩とその伝統」