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人文科学研究所

人文科学研究所公開研究会のお知らせ

日程
:2013年10月30日(水) 14時~17時
場所
多摩キャンパス 2号館4F 研究所研究所会議室3
日程
:2013年10月30日(水) 14時~17時
場所
多摩キャンパス 2号館4F 研究所研究所会議室3
講師
①Shchepetunina Marina (シピトゥーニナ・マリーナ)氏    (大阪大学全学教育推進機構非常勤講師) ②豊田 純一氏(国際基督教大学アーツ・サイエンス学部言語科学科客員 上級准教授)
内容
テーマ:「空(くう)」(Emptiness)をめぐる神話的・宗教的・民族言語学的考察
①「世界観を形成する「空」という概念をめぐってー神話的な意味から宗教的な理解へ」
②「「空」の概念と文法-未来形を民族言語学的視点から」

要旨:①西洋・東洋という2つの文化圏を分ける大きな要因のひとつに、「空」の概念、あるいはスペース感があげられる。本報告では、この概念を古代神道のテキストとして残る『古事記』・『日本書紀』において見ていく。記紀神話の思想的背景にある宗教、とくに仏教や神道的背景と「空」(sunyata)の概念を受け入れる思想の流れを考察し、記紀神話に見られる「空」という単語の用法と意義を考察する。
②言語と文化の関係は古くから論じられ、言語相対性仮説などにおいては、語彙におけるこの関係がかなり強く論じられている。本報告では、言語と文化の関連性を、語彙ではなく文法構造の中に探りたい。ここで取り上げるのは世界の言語の時制、特に未来形で、これを死や死後の世界という各地域の宗教観がいかに未来形の構成に影響を及ぼすのかを考察する。

主催:研究チーム「アーサー王物語研究」、「比較神話学研究」