研究

2015年度

外国人研究者受入一覧と講演会等の記録

※氏名をクリックすると講演会等の記録がご覧になれます。
2015年度
フリガナ・漢字
氏名
所属 国名 受入区分 受入期間 講演日 講演タイトル
金 秉駿(キム ビュンジョン) ソウル大学教授 韓国 訪問 2015年4月21日(火) 2015年4月21日(火) 秦漢帝国の辺境異民族支配と部都尉
魏 斌(ギ ヒン) 武漢大学教授 中国 第2群 2015年4月13日(月)~4月28日(火) 2015年4月21日(火) 漢晋上計簿的文書形態
ブリュノ・ヴィアール エクス・マルセイユ大学教授 フランス 訪問 2015年10月27日(火) 2015年10月27日(火) 19世紀のフランス文学における生の欲動と死の欲動
徐 冲(ジョ チュウ) 復旦大学歴史学系准教授 中国 訪問 2015年11月14日(土) 2015年11月14日(土) “処士功曹”から“侍中尚書”へ-“二重君臣関係”の視角から見た漢魏制度変革-
高 坤翠(コウ コンスイ) 香港中文大学大学院生 中国 第3群 2015年11月15日(木)~11月25日(水) 2015年11月18日(水) 初唐の詩人の描いた長安
Michael Harrington (マイケル ハリントン) クイーンズランド大学教授 オーストラリア 訪問 2015年12月3日(木) 2015年12月3日(木) Perceptual processing in the development of script knowledge in Chinese as a second language.(第二言語としての中国語の文字発達における知覚処理について)
Geoff Lindsey (ジェフ リンゼー) Honorary Lecturer in Linguistics, UCL Director of the Summer Course in English Phonetics, University College London イギリス 訪問 2015年12月8日(火) 2015年12月8日(火) Contemporary English Pronunciation: Challenges for Japanese Learners.
高 兵兵 (コウ ヘイヘイ) 中国西北大学文学院教授 中国 訪問 2016年1月30日(土) 2016年1月30日(土) 「日本古代詩歌における長安像の変遷ー実から虚へー
郭 雪妮氏(カク セツニ) 中国陝西師範大学文学院専任講師 中国 訪問 2016年1月30日(土) 2016年1月30日(土) 奈良平安朝文学における長安像
Macchi Cassia Viola (マッキ カッシア ヴィオラ) ミラノ・ビコッカ大学心理学部 教授 イタリア 第3群 2016年1月18日(月)~2月3日(水) 2016年1月30日(土) Developmental study on face recognition

金 秉駿 氏の講演会

開催日:2015年4月21日(火)
場 所:多摩キャンパス 2号館4F 研究所会議室1
講 師:金 秉駿(キム ビュンジョン)氏(ソウル大学教授)
テーマ:「秦漢帝国の辺境異民族支配と部都尉」
企 画:共同研究チーム「世界史における「政治的なもの」」
"近年、雲夢睡虎地秦簡・江陵張家山漢簡など、秦漢時代において異民族が居住する「辺境」であった地域から、当時の律令を記した簡牘史料が陸続と出土している。本講演は、こうした現象に着目し、「辺境」における異民族支配のありかたを再検討したものである。
「辺境」から出土した簡牘史料は、単に律令を記したものだけでなく、居延漢簡・里耶秦簡など、「辺境」地域における律令の具体的な施行を窺わせるものも存在する。こうした点から金氏は、「辺境」においても内郡と同様の郡県支配が貫徹されていたと主張する。従来の諸研究は、こうした点を軽視し、秦漢時代の「辺境」における郡県支配の限界を説くが、金氏によれば、こうした観方は西洋の帝国概念の影響を受けたものであり、妥当ではないとされる。そのようにいう具体的根拠として、本講演では、郡県支配と異なる「辺境」独自の支配方式と目されてきた漢代の「部都尉」に焦点をあて、その性格に関する根本的な再検討が試みられた。その結論を要約すれば、下記のとおりである。
①占領・内属などの契機をとおして異民族が支配下に入った際、漢朝は、郡を立ててこれを郡県支配に編制し、内郡と同様の秩序の形成をはかった。
②しかし、「辺境」においては生産力が低かったことから、郡を維持するための諸経費がしばしば不足し、結果的に、民に対して過度な負担が課せられることがあった。そこで、独立した郡を置くことをやめ、近隣の郡と併せることによって、負担の軽減をはかることがみられた。
③その結果、「辺境」を併せた側の郡は広大になり、ときに「辺境」の防衛に支障をきたすことがあった。その対策として、「辺境」の軍事的防御を担当するためにおかれた(本来の定員外の)都尉が「部都尉」であった。
④部都尉はそのような性格の官であったために、直接治民に従事することはなかった。結果として、部都尉の軍事的支配と郡県の行政的支配は、つねに並存していたと考えられる。
] 質疑・討論は、これに続いてなされた魏斌氏の公開講演に対するものと併せるかたちでなされた(16:40~18:00)。フロアからは、「辺境」概念の設定の妥当性、従来の研究への「帝国」概念の影響の程度、漢朝の支配機構・支配秩序(就中その歴史的変化)についての理解の当否などを問う意見が出された。これに対し、金氏からは、本講演はこれまでの研究があまりにも華夷の別という先入観に立ちすぎ、理念先行の説明をしていたことへのアンチテーゼとしてなされたものである、という背景の説明があった。こうした金氏の立場は、若干行きすぎた部分があったとしても、斯界のこれまでの研究動向に鑑みれば、一度は誰かが強く主張しておかねばならない性質のものであるだろう。そのことはフロアからも認める声があった。また、より具体的な問題として、部都尉の理解は本講演のとおりでよいと思われるが、では属国都尉のことはどのように理解すべきか、という問いが投げられた。金氏からは、この点についても考えたことがあるが、まだ部都尉についてほど整理できていない旨の回答があった。
魏氏の講演と関係の深い内容であったこともあって、議論は白熱し、予定していた時間を超過しても終わらず、結局懇親会・二次会に持ち越された。これまで、漢魏晋南北朝の異民族支配に関する研究は、大きく分ければ歴史地理・経済関係・支配制度・王権論という4つの見地から議論されてきたといえるが、当日は魏斌(中国)・金秉駿(韓国)・王安泰(台湾)・阿部幸信(日本)と、東アジア各地からこれら4分野すべてをカバーするかたちで論客が集合した形となり、参加人数が比較的少なかったこともあって、国際シンポジウムでも聞くことができないような高水準での論争が戦わされたことは特筆に値する。フロアには、東京近郊からだけでなく遠隔地からの来聴者もあり、本学の国際交流・研究教育のレベルを対外的にも示すことができたものと考える。"

魏 斌 氏の講演会

開催日:2015年4月21日(火)
場 所:多摩キャンパス 2号館4F 研究所会議室1
講 師:魏 斌(ギ ヒン)氏(武漢大学教授)
テーマ:「漢晋上計簿的文書形態」
企 画:共同研究チーム「世界史における「政治的なもの」」
"出土文字史料をもとに、漢代から晋代にかけての上計簿の形態と内容の変化について述べたものである。端的にいえば、そうした変化が漢代から晋代にかけての時代状況とくに支配機構の性格の推移とかかわっているというのが、本講演のもっとも主要な論点である。
論旨はこのようにきわめてシンプルであったが、背後に伏在する問題意識が大きかったことから、フロアとの議論は白熱し、論点も多岐に亙った。魏氏は出土文字史料の書写材料や形態の変化と文書の性質との相関関係を基本的に認めなかったが、この点については近年の日本の研究成果をふまえた疑義が呈された。その問題ともかかわるが、漢代から晋代にかけての支配機構の性格の推移ということについても、昨今さかんな官制史・王権論などをふまえるべきであるとの指摘があった。同時に、当該時期の書写材料の形態変化は文化のありかたにも影響したことが現在では知られており、そうした議論との関連性を問う質問もあった。
魏氏はこれらの異議に対して拙速な判断を下さず、そうした視点を導入することで本講演の内容をさらに高めたいと述べて、フロアと熱心に意見交換を行った。論争というよりは、講演者とフロアが一体になって新しい議論を立ち上げるような空気で、たいへん刺激に富んだ、創造性あふれる豊かな思考の場となった。"

ブリュノ・ヴィアール 氏の講演会

開催日:2015年10月27日(火)
場 所:多摩キャンパス 2号館4F 研究所会議室2
講 師:ブリュノ・ヴィアール氏(エクス・マルセイユ大学教授)
テーマ:「19世紀のフランス文学における生の欲動と死の欲動」
企 画:共同研究チーム「ルソー研究」
"1800年から1920年まで、スタール夫人からプルーストまでの120年間のフランス文学・思想等を論じた。
フランス啓蒙主義とフランス革命に幻滅して人生に絶望した一群の人々(シャトーブリアン、フローベールなど)を死の欲動にとりつかれた人々とする一方、生を賛美した人々(スタール夫人、ユゴー、ピエール・ルルーなど)を生の欲動に突き動かされる人々と捉え、後者は社会主義や共和主義などの政治的理想を掲げる人々でもある、と指摘した。
そこから、従来用いられてきたロマン主義概念の再検討の必要をうったえた。
小説家や詩人など文学者だけでなく、歴史家(ミシュレ)や思想家(ルルー)からも多く引用を行い、説得力のある明快な講演となった。"

徐 冲 氏の講演会

開催日:2015年11月14日(土)
場 所:駿河台記念館360号室
講 師:徐 冲(ジョ チュウ)氏(復旦大学歴史学系准教授)
テーマ:「"処士功曹"から"侍中尚書"へ-"二重君臣関係"の視角から見た漢魏制度変革-」
企 画:研究会チーム「アフロ・ユーラシア大陸における都市と国家の歴史」
中国の古典国家のかたちをつくった漢王朝の崩壊は、中国史のみならず東アジア史の上でも大きな事件であった。本講演は、3世紀における漢王朝から魏王朝への「革命」の内実を、官制史の視角から新たに解明する内容である。その際に、分析の鍵をなすものが、後漢末に生じた中央官庁における組織変動と君臣関係の変貌であることを論じた。徐冲氏(北京大学博士)は、中国の新世代を代表する若手研究者の一人であり、将来の大成が嘱望されている。今回の講演も、3世紀の混乱にともなう中央政治権力の相対化の中で、中央と地方において異なる層の政治権力が生まれ、後代の政治体制を規定していくことが、説得力をもって論じられ、聴衆の期待に応えてくれた。

高 坤翠 氏の講演会

開催日:2015年11月18日(水)
場 所:多摩キャンパス 2号館4F 研究所会議室2
講 師:高 坤翠(コウ コンスイ)氏(香港中文大学大学院生)
テーマ:「初唐の詩人の描いた長安」
企 画:研究会チーム「アフロ・ユーラシア大陸における都市と国家の歴史」
香港中文大学での博士論文にもとづく初唐の文学家たちの政治動向と都城の長安の関係を論じたもので、関連資料を博捜し、7世紀初の中国政治史と文学史の関連を明らかにする明晰な講演に、出席者一同聞き入った。質疑応答も活発に行われ、歴史学と文学の研究成果をどのように連結すべきなのか、という今回の講演会のテーマとなる問題への質問を始め、細かい史料解釈の問題にいたるまで、じっくりと時間を費やして論じ合った。高坤翠氏の来学は、教員や大学院生に多くの知的刺激を与えてくれる好機となったといえよう。

Michael Harrington 氏の講演会

開催日:2015年12月3日(木)
場 所:多摩キャンパス 2号館4F 研究所会議室2
講 師:Michael Harrington (マイケル ハリントン)氏 (クイーンズランド大学教授)
テーマ:Perceptual processing in the development of script knowledge in Chinese as a second language.(第二言語としての中国語の文字発達における知覚処理について)
企 画:研究会チーム「言語の理解と産出」
"Harrington 博士の講演は、ご自身の個人並びに共同研究によって得られた成果のうち、いくつかの最新の研究を取り上げ、その成果を累積的に示すものであった。
興味深い研究はいくつも取り上げられたが、その中でも興味深かったのは、学習者が、新しく覚えた単語について、そのつづりをもとに、「見たことがあるかどうか」という判断をすることだけで、その単語の意味や音についても、記憶の保持に対する影響が出るという研究成果である。例えば、Harrington and Jiang (2013)では、中国語を学習するオーストラリアの大学生26名を対象に、1文字または2文字からなる単語の記憶について測定した。新しい単語を見て、4週間、その単語を記憶し続けているかどうかの実証的な研究である。期末テストで測定した結果、この4週間に、パワーポイントを使用して、その単語を見たことがあるかということのみを問うただけで、そのような問いをしなかった単語よりも、有意に単語テストの点数が良いということが分かった。(テスト効果等については、統計的な処理を行っている)。この結果から、単語を記憶に定着させるためには、単に、その単語を見たことがあるかどうかを確認するだけでも効果があるということが明らかとなった。
その他、様々な「単語学習」に関する実証的・理論的研究に基づいて、綴りの違い(アルファベットか、音節表記か、意義素表記か)をどう考慮に入れるかという点からの心理言語学的な考察を加えたうえで、現在の科学的研究から、言語教育・言語学習に対してどのような示唆があるかが論じられた。"

Geoff Lindsey 氏の講演会

開催日:2015年12月8日(火)
場 所:多摩キャンパス 2号館1F 2106号室
講 師:Geoff Lindsey (ジェフ リンゼー)氏 (Honorary Lecturer in Linguistics, UCL Director of the Summer Course in English Phonetics, University College London)
テーマ:Contemporary English Pronunciation: Challenges for Japanese Learners.
企 画:共同研究チーム「文法記述の諸法」
"Geoff Lindsey talked first about how easy it is to learn pronunciation of one's mother tongue (L1) in childhood, but that it becomes much harder to learn later. Second or foreign language (L2) teaching often prioritizes reading and writing over speaking and listening. Pronunciation is often not much focused on. L2 learners often pronounce the foreign language with the sounds of their L1 (which is called negative transfer).
The second point Geoff Lindsey brought up was contrast. The key to learning to speak a second or foreign language well, he said, is to focus on contrasting sounds. Contrasts in the L1 are always different to contrasts in the L2. To do this requires the learner to have a special motivation, with extra commitment, interest and energy.
Geoff Lindsey then turned to specific challenges for Japanese of English. First of all there are many English origin loan words in Japanese pronounced in a Japanese way – Katakana English. This is good for vocabulary learning, but these are no longer English words. These words are mispronounced when spoken to an English learner. Secondly, English spelling is a difficulty. There are complex phonetics and irregular spelling, especially with vowels. Thirdly, English writing does not show stress, intonation, weak forms or word linking. Lastly, Romaji contains symbols used in English spelling and in phonetic transcription, but their Japanese sounds are often not the same as in English or in phonetic transcription. He then went into more detail, focusing on potentially misleading romaji symbols, such as 'w', 'f', 'sh', 'ch', 'j'. He suggested that one way to correctly pronounce English sounds is for Japanese learners to practise rounding their lips.
Next, attention moved to English contrasts that are lacking in Japanese. Phonetically, these very often involve differences in relative strength. Paying attention to which sounds are strong or weak in English can lead to a big improvement in the pronunciation of English by Japanese learners, as the strength or weakness can be different in Japanese. Some examples are: /l/ and /r/; /b/, /v/ and /w/; /s/ and /Ɵ/ (th-sound, e.g. think).
After this, Geoff Lindsey turned to vowel sounds. He brought up differences between British and American pronunciation. These differences can be confusing to Japanese learners of English. He advises these learners to either make the vowel sound long or to make sure to pronounce r-vowels. Another problem is the schwa vowel sound /Ә/.
He then brought up the topic of word linking and weak forms, noting that native speakers of English usually link words together, while Japanese learners of English often have too much of a separation between words. Japanese uses a "hard attack" or glottal stop on words that begin with a vowel. English does this much less. This makes it difficult for Japanese learners to understand native speakers. He proposed a strategy for Japanese learners to improve their comprehension of native speakers of English by practising the linking of words together when they spoke, thereby making them more accustomed to the sounds produced. 
As for weak forms, he pointed out that many common, short words in English are usually pronounced with schwa, especially when they are between two words, although this is not apparent from the spelling of those words. This is standard practise across all native accents of English and is used to make the important words stand out more, he said. Moreover, a lot of questions with "yes" or "no" as the answer, feature a weak form word at the beginning of the sentence which non-native speakers of English find hard to perceive. Japanese learners of English need to pay attention to these weak forms used by native speakers of English at the beginning of question sentences, in order to better understand what they are being asked.
After the presentation, Geoff Lindsey answered questions from the audience."

高 兵兵 氏の講演会

開催日:2016年1月30日(土)
場 所:駿河台記念館650号室
講 師:高 兵兵 (コウ ヘイヘイ)氏(中国西北大学文学院教授)
テーマ:「日本古代詩歌における長安像の変遷ー実から虚へー」
企 画:研究会チーム「アフロ・ユーラシア大陸における都市と国家の歴史」
奈良平安時代は、日本の知識人たちが、唐王朝の文芸への理解を深め、唐での最新の文芸動向を摂取して独自の文学を築き上げる重要期である。本講演は、この時期における日中間の文化交流の実態を、日本の詩歌に歌われた長安像の変遷を軸に明らかにするものだった。高兵兵教授(日本大阪大学博士)は、中国における日中古代比較文学研究の第一人者として知られ、特に、中日古典詩歌の比較や、日本古代漢文学と中国文学の比較研究に大きな業績をあげており、菅原道真の研究者としても著名である。

郭 雪妮 氏の講演会

開催日:2016年1月30日(土)
場 所:駿河台記念館650号室
講 師:郭 雪妮(カク セツニ)氏(中国陝西師範大学文学院 専任講師)
テーマ:「奈良平安朝文学における長安像」
企 画:研究会チーム「アフロ・ユーラシア大陸における都市と国家の歴史」
唐の都・長安は、同時代のみならず唐が滅亡して後になっても、都城の一つの理想像として日本の文芸の中で繰り返し描かれ続けた。本報告は、奈良平安朝文学に描写された長安のイメージを多角的に分析して、長安像が日本文化史の中で果たした役割を明らかにした。郭雪妮講師(北京師範大学博 士)は、「吉備大臣入唐絵巻」における長安の景観の分析や、『松浦宮物語』の長安地名に見える「長恨歌」の影響などの研究によって国内外に広く知られており、将来の大成を強く期待されている青年学者である。

Macchi Cassia Viola 氏の講演会

開催日:2016年1月30日(土)
場 所:駿河台記念館620号室
講 師:Macchi Cassia Viola (マッキ カッシア ヴィオラ)氏 (ミラノ・ビコッカ大学心理学部 教授)
テーマ:Developmental study on face recognition.
企 画:研究会チーム「視覚と認知の発達」
"Much evidence suggests that face representation constantly adapts to reflect the individual's current social and perceptual experience, giving rise to a number of face processing biases. Nevertheless, little is known about whether the plasticity of these biases varies across the lifespan. I will present evidence from a series of studies with infants and adults showing that face representation remains plastic into adulthood, but plasticity decreases with age.
Research with infants has shown that between 3 and 9 months face discrimination abilities narrow, resulting in perceptual tuning (i.e., perceptual narrowing) towards over-experienced face categories that are most frequent and relevant in the infant's environment and decreased sensitivity to non-relevant face types.
Using behavioral (visual habituation), electrophysiological (EEG) and neuroimaging (fNIRS) paradigms we showed that during the same time-window infants' face processing abilities tune towards adult faces. However, natural experience acquired from birth with an older sibling's face prevents such tuning to occur, allowing 9-month-olds to maintain the ability to discriminate child faces.
Finally, in a series of studies conducted with adult women who, as first-time mothers, are exposed to the face of their child, we showed that the only condition in which later-acquired experience affects performance is when early exposure to a sibling's face occurred in the participant's first 3 years of life. The reactivation effect engendered by later-acquired experience is already apparent after 4 months of exposure to the child's face, and that the effects of early-acquired experience are still visible after 12 months of exposure. 
Overall, these findings show that visual experience acquired in the first 9 months of life has a critical role in the emergence of neurocognitive specialization for adult faces, and it has continuous effects into adulthood, as it preserves the system from the loss of plasticity that would otherwise take place."