日本比較法研究所

創立125周年記念-法律系4部局合同・連続公開シンポジウム

セッション4 「グローバル時代の法律学・国境を越える法律問題」

創立125 周年を迎えた2010年、法学部・通信教育部・法科大学院・日本比較法研究所の4法律学系研究・教育部門は、この125 年を振り返り、そして次の125 年を展望する合同・連続シンポジウム「英吉利法律学校の125 年―現在、過去、そして未来―」を開催いたしました。
当研究所が担当いたしました第4セッションについて紹介いたします。

日程:2010年11月6日(土)・7日(日)

場所:中央大学駿河台記念館307号室

[第4セッションプログラム]

第2日:2010年11月7日(日) 14:00 -17:30

テーマ:「グローバル時代の法律学・国境を越える法律問題」

司会:只木 誠(日本比較法研究所所長)

開会挨拶:只木 誠(日本比較法研究所所長)

報告: 
チエリ-・ルヌー(ポール・セザンヌ大学教授) 
「世界規模の対立と諸国の主権:『死刑法』の漸進的構築」

ブリギッテ・ターク(チューリヒ大学教授)
「組織的な臨死介助と自殺幇助:新たな傾向と展開」

ヘニング・ローゼナウ(アウグスブルク大学教授)
「比較法の方法とその課題:司法取引を例として」

書面参加:バリー・ライダー(ケンブリッジ大学教授)
「Pursing Corruption - Civil Weapons: Old Law in New Bottles!」

コメント:クレア・ミスキン(ミドルテンプル法学院マスター)

閉会の辞:実行委員会委員長 井上 彰「英吉利法律学校の125年」

[シンポジウム終了後の報告] ※第4セッションのみ抜粋

第4セッションは、日本比較法研究所の「グローバル時代の法律学・国境を越える法律問題」(司会:只木誠所長)でした。報告者として、ポール・セザンヌ(エクス・マルセイユ第3)大学の チエリ-・ルヌー教授、チューリヒ大学のブリギッテ・ターク教授、アウグスブルク大学のヘニング・ローゼナウ教授をお迎えしたほか、ケンブリッジ大学のバリー・ライダー教授から書面報告を得ました。主権国家の枠を超える法律問題や、社会変動に伴う新たな倫理観に対応する法律問題は、量的にも質的にも増大していますが、EU法との関係もあってとくにこうした問題に多く直面しているヨーロッパからの報告を得て、それらに対応するための比較法の重要性が改めて確認されたセッションとなりました。連続シンポジウムの最後を飾るに相応しく、学術的に充実した議論がなされました。