ビジネススクール
知識創造戦略論にて株式会社セブン-イレブン・ジャパン取締役執行役員商品本部長の羽石奈緒氏による講演を実施
2025年07月25日
2025年7月3日(木)、中央大学ビジネススクール(CBS)MBAプログラム発展科目「知識創造戦略論」(担当:遠山亮子教授)において、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン取締役執行役員 商品本部長の羽石奈緒氏をお招きし、講演を実施しました。


●概要
「セブン‐イレブン・ジャパンのマーチャンダイジング戦略」と題した講演では、セブン‐イレブン・ジャパンがどのように知識創造を行い、新しいカテゴリーの商品開発をはじめ様々な「変化への対応」を行ってきたか、これからどのように変化していくのかについて、具体的な事例を交えてお話しいただきました。セブン‐イレブン・ジャパンが社会に必要とされる存在であり続けるための同社の過去・現在・未来の変化の道筋について、自身もCBSの修了生である羽石氏が自らの経験を交え情熱的に語る姿に、受講生は大きな感銘を受けていました。
「知識創造戦略論」は平日開講科目ですので普段はオンライン開講ですが、この日は羽石氏が来校しての講演ということで、受講生の半分は教室で対面受講、半分はオンライン受講というハイブリッド開講となりました。対面・オンラインの区別なく、参加した受講生との質疑応答も活発に行われ、受講生にとっては多くの気づきを得るとともに、自組織がどのように変化に対応していくか深く考える機会となりました。
●受講生の感想(一部抜粋)
・ご講演を通じて、SECIモデルがまさに現場で生きていることを体感できた気がしました。特に印象的だったのは、おにぎりの商品開発における海苔や米の生産者との協働の話です。生産現場のこだわりや工夫といった暗黙知を開発担当者が丁寧に引き出し、言語化(表出化)し、最終的にお客様に届けられる商品として形にするプロセスは、SECIモデルの具現そのものでした。最近飲んだスムージーも、まさにそのような知識創造の成果の一つだと思うと、日々手に取る商品への見方が変わりました。
・セブン‐イレブン・ジャパンの「食」に対するこだわり、それを実現するための行動やコミュニケーションを理解することができました。本日の話を聴いて、大企業たる該社ですらトライ&エラーを繰り返し悩んでいることが分かり、非常に参考になりました。
・セブン‐イレブン・ジャパンの取り組みを直に知ることができ、実務に即した講義内容に大変満足しました。特に「食」に対する徹底した品質管理や現場との連携姿勢に、企業としての強い信念と努力を感じました。資料では伝わりきらない熱量や裏側の工夫も知ることができ、有意義な時間でした。
・社会変化に自社がどう向き合うかという問題意識を持ち、自社の存在意義を問い直すためにCBSでの学びを選んだという点も印象的でした。
・「近くて便利」という明確なコンセプトのもと、単品管理で仮説検証を行う。現場の暗黙知を共同化、良いケースは表出化、連結化され横展開していく。これを愚直に365日、2万店で繰り返し、内面化していく。その徹底力にセブン‐イレブン・ジャパンの強さがあると感じました。また、商品開発ではなぜ資本関係がないパートナーとそこまで強力なパートナーシップが築けるのか疑問でしたが、話を聞いてなんとなく分かりました。セブン‐イレブン・ジャパンの商品に対するこだわり、お客様に対する熱い想いが、様々なパートナー、生産者さん等との強いつながりを作る源泉なんだと感じました。
●CBSについてもっと知りたい方へ
「知識創造戦略論」は、企業経営を現在「もっとも重要な経営資源」と考えられている「知識」という視点からとらえ、知識とは何か、その獲得、創造、蓄積、活用にはどのような組織と戦略とリーダーシップが必要かを学ぶ科目です。講義においては知識創造経営を行っている企業としてセブン‐イレブン・ジャパンのケースを取り上げており、羽石氏の講演はケースについてさらに深く学び、知識創造経営の実践について考える機会として受講生に提供されています。
CBSのカリキュラムの全体像は、以下のリンクをご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/mba/
今回の講義は、南甲倶楽部のご高配により実現しました。南甲倶楽部は中央大学出身の経済人による交流会であり、中央大学ビジネススクールは設立時より南甲倶楽部より多大なるご支援を頂いています。
南甲倶楽部の詳細は、以下のリンクをご覧ください。
https://nanko-club.jp/