ビジネススクール

2025年3月修了式・学位授与式を挙行

2025年04月08日

2025年3月16日(日)、中央大学ビジネススクール(CBS)は、2025年3月修了生の修了式・学位授与式を挙行し、57名に対して「経営修士(専門職)」(MBA)の学位を授与しました。

また、1名に対して「博士(経営管理)」(DBA)の学位を授与しました。

CBSは、ビジネス経験が豊富なビジネスパーソンを対象として、2008年に創設されたビジネススクールです(2024年4月入学者では、平均年齢41.5歳、役職は課長クラス以上56%)。

CBSの特徴は、「戦略」を始めとして、「マーケティング」「人的資源管理」「ファイナンス」「経営法務」の5つの分野を総合的、有機的に学修できることにあります。授業で学んだことを仕事に当てはめたり、職場の課題を理論的に理解するなど、学びと実務をつなぐ学びを提供することで、「社会」、「組織」、そして、「自分」を変えるチェンジリーダーを養成することを目指しています。

今後の修了生のみなさんがさまざまな場所でご活躍されることが期待されます。
 

以下、戦略経営研究科研究科 研究科長からの祝辞でございます。

令和7年3月修了生
研究科長祝辞

みなさん、本日は修了おめでとうございます。みなさんを支えてくださったご家族・ご友人・関係者のみなさまにも、心からのお慶びを申し上げます。また、ビジネススクール設立以来変わらぬご支援をいただいている南甲倶楽部の皆様には、ご支援ならびにご列席への御礼を申し上げます。

在学中、ワーク・ライフそしてラーニングのすべてを成立させることはとても大変だったと思います。それをやりきったみなさんは今とても充実感にあふれているのではないでしょうか。みなさんの努力とその成果を大いに讃えたいと思います。

みなさんが中央大学ビジネススクールに入学された目的は何でしょうか。その目的は無事達成されたでしょうか。「マネジメント力を身につけたい」「自社の新しいビジネスモデルを考えたい」「より働き甲斐のある職場を作りたい」「起業したい」など様々な目的があると思います。「変化する環境の中で武器を持たずに戦場に出させられているような危機感を感じ、武器が欲しいと思って入学した」と話された方もいます。

アリストテレスは人生の究極の目的は「幸福」であると述べています。先に述べたようなみなさんの入学の目的も、究極的には自分や家族や勤務先やその顧客の幸福につながるものであり、だからこそみなさんは学びを続けられたのではないでしょうか。

しかし「幸福」とは何か。これは難しい問題です。わたしの幸福とあなたの幸福は違う。そんな当たり前のことさえ我々は忘れがちです。幸福がゼロサムゲーム、つまりわたしの幸福があなたの不幸につながる場合、わたしはどう自己の幸福を追求すればよいのか。戦争や保護主義の台頭などで世界の分断がさらに加速する中、誰もが自己の幸福のために誰かを不幸にしてしまう、そんな泥沼の状況に我々は陥っているようにも感じられます。

そうした状況から抜け出し、幸福のゼロサムゲームをあなたもわたしも幸福になれるプラスサムゲームに変えるために必要なもの、それがイノベーションであり、みなさんにはそのようなイノベーションの担い手となっていただきたいと思います。もちろんそれは簡単なことではありません。しかしみなさんはCBSでそうしたイノベーションを実現するために必要な知識と手段とつながりを得られたと思います。

CBSのミッションは、「戦略経営を実践し、自分を変え組織を変え社会を変えるチェンジ・リーダーを育成する」です。先に述べたように、世界は大きな変化のただなかにあります。そうした世界情勢の変化やAIをはじめとする技術の進歩により、我々の社会や産業構造やビジネスモデル、働き方は大きく変化し続けています。

ピーター・ドラッカーによれば、チェンジ・リーダーとは「変化を機会としてとらえる者」です。変化は脅威ではなく、イノベーションを起こしてみなさんが思い描く未来と幸福を実現する機会なのです。「どのような未来を創りたいか」を自らに問い、現実をしっかりと見つめ、変化の本質をとらえ、そしてやりぬく強い「思い」をもって未来とそれがもたらす幸福を実現する。思いなき者に新たな未来は創れません。みなさんは「何かを変えたい」という思いをもってCBSに入学されたと思います。その「変えたい」という熱い思い、志は今も変わらず、あるいはより大きく、みなさんの中にあると思います。

われわれCBSも常に変化の中にあります。CBS16期生のみなさんは、CBSがここ駿河台キャンパスに移転して初めての入学生です。2年前、みなさんと共にピカピカの新キャンパスでCBSの新たな歴史の第一歩を踏み出した日のことを、懐かしく思い出します。

みなさんが修了されここを巣立った後も、CBSは変化を続けていきます。25年度はグローバル・イノベーションをテーマとしたフィールドラーニングとして、米国シリコンバレーとベトナムへのスタディツアーを始め、時代の変化に対応した新規科目が開講します。また、6月にはビジネススクールの国際認証機関AMBAによる2回目の認証評価を受審予定です。

AMBAの認証プロセスや他のAMBA認定校との交流の中で感じたことは、世界各国のビジネススクールが、大きく変化する環境の中で自分たちのプログラムをどう変えるべきか、そしてビジネススクールとその在学生・修了生が社会に対してどのような貢献ができるかを真剣に考えていることです。CBSも学生の皆さんに価値ある学びを届けつづけるため、そして社会の期待に応えるため、不断の努力を続け変化していきたいと考えています。この点については、みなさんにも我々の変化を見守り続け、時には助言し、時にはお支えをいただきたいと願っております。

みなさんはCBSにおいて様々な知識やつながりや新たな視点を得られたと思います。先に述べた武器が欲しいと思ってCBSに入学された方は、「CBSで得たものは武器ではなくて翼だった」と話されていました。みなさんはその翼をもって大きく羽ばたき、描いた未来を実現するためにCBSにおいて学んだことを実践していくことになります。中央大学のユニバーシティメッセージである「行動する知性 Knowledge into Action」が示すように、知識は実践されなければ意味がないのです。

そしてみなさんが未来を実現するために新たな知識やつながりが必要だと思った時、あるいは迷ったり悩んだり翼を休めたくなった時、ぜひCBSに戻ってきてください。変化を続けているであろう我々を見ていただきたいと思いますし、我々はみなさんがいつでも気軽に訪れることができる、学びの「場」であり続けたいと思います。

本日はみなさんが未来にはばたく始まりの日です。この始まりの日に、みなさんの門出を祝い、みなさんの旅路に幸多からんことをお祈りいたします。

みなさん、本日は、修了おめでとうございます。


令和7年3月16日 
中央大学大学院戦略経営研究科 研究科長 遠山亮子

 

●CBSについてもっと知りたいかたへ
CBSは、社会人に特化したビジネススクールとして、経験豊富なビジネスパーソンの皆さん(平均年齢は40歳程度)を対象としているところに特徴があります。
また、多忙なビジネス・パーソンの学びを強力にサポートする体制を整えています。たとえば、平日はオンラインで、土日は対面で講義を提供しています。また4月入学と9月入学という年2回の入学機会を提供しています。


CBSの特徴の詳細は以下よりご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/features/

CBSの特徴やカリキュラムの全体像は、以下のリンクをご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/mba/