実践・変革マネジメント論において、ベネッセコーポレーション社外取締役の熊谷昭彦氏による講演を実施

2024年10月31日（木）、中央大学ビジネススクール（CBS）MBAプログラム 専門科目「実践・変革マネジメント論」（担当 松江英夫客員教授）において、ベネッセコーポレーション社外取締役、元GEジャパン代表取締役社長、元日本電気（NEC）執行役副社長 熊谷 昭彦氏をお招きし、講演を実施しました。

●概要

ご講演は「グローバルリーダーシップ」をテーマに行われました。これまでのご経験を、1984年のGE入社からGEジャパン社長を務められた期間と、2018年のNEC副社長としての入社から、グローバルビジネスユニットを率いた期間の２つに分け、グローバルリーダーとして大切にされたこと、目標、夢、下した決断、など、ケーススタディを交えながらお話くださいました。リアルなケーススタディとなるテーマに対し、受講生は熱心にディスカッションを行い、それに対して熊谷氏よりコメントをいただきました。最後のQ&Aセッションでは、グローバルリーダーとしての心構え、グローバル人事の具体的な取り組み、改革に反対がある場合の対処などにも話が及び、白熱した授業となりました。

●受講生の感想

・外資と内資の大手２社で実際にトップマネジメントを務められたビジネスでの経験を実例に、課題討議から解説を頂き、まさにMBAでの学びだと思いました。熊谷さんの経験に基づく話は実務でいかせるものばかりで非常に参考になりました。
・NECにGBU（Global Business Unit）を立ち上げて５年で組織を立て直し、６年目にGBUを解散して卒業するというスピード感に大きな迫力を感じ、自分自身の業務改革の熱量が十分に足りているのか自問自答することになりました。
・苦境に立たされた企業を復活させるのは並大抵のことではないかと思いますが、強い信念を持ち変革を進められてきたことに感銘を受けました。選択と集中などの経営戦略のほか、人を大事にされていることなど、人的資本を中心とする考え方は参考になりました。業績を上げるのは個々の力であり、モチベーションを高めるには対話をしていくことだということをお話を通じて理解しました。
・個別の経営改善・事業拡大策については勿論ですが，あくまで自然体でご自分らしく、また、大切にされている4つの信念①Positive & Proactive,  ②Respect & Trust, ③ Clear & Simple,  ④Open & Candidを行動の起点にされ，人を大事にし，コミュニケーションを重視されている経営スタイルが大変印象的でした。
・お話の全てに感銘を受けましたが、突き詰めると、結局は目的を達成するために「目の前の一人を大切にする」という価値観が、タフな仕事を成就する上で最も重要なポイントになっていると感じました。この価値観は、人種や国籍に影響されない普遍的な人間社会の基本であり、いかにオープンなマインドとコミュニケーションが大事であるかを改めて学びました。ダイバーシティ・マネジメントを実践するために、大いに生かしてまいりたいと思います。
・選択と集中を繰り返しながら、事業を立て直すだけでなく世界で事業を成長させ、さらに従業員のモチベーションもアップさせたお話を聞き、熊谷さんのお人柄や信念、熱意が従業員に伝わったからこその結果であると思いました。全ての従業員の声に耳を傾け、経営に反映していくことはかなり大変なことかと思いますが、そのプロセスを飛ばすことなく丁寧に接されていることが大変印象的で感銘を受けました。
・また、強みをいかすためには「自信」を持つことが重要であることを教えていただいたので、先ずは自分に自信を持つことから始めてみようと思います。
・グローバル経営のど真ん中で大きな実績を残されてきた社会人の先達から、実体験に基づくレクチャーをいただき、一生涯の指針となる価値観や言葉を吸収できました。と同時に、ゲストスピーカーの質の高さから、松江先生のCBS学生に対する真心と慈愛も感じ取れました。心から感謝いたします。

●CBSについてもっと知りたい方へ

実践・変革マネジメント論（特別講義）は、実践的な変革のフレームワークやコンセプトをもとに、企業の持続的成長に向けた組織変革、とりわけ平時から変わることができる”自己変革”の方法論と実務上のエッセンスの習得を目的とする授業です。
授業では経営トップを招いた本格的な対論を行い、より経営的見地からの実践的アプローチの習得と、企業変革における問題解決能力の向上を目指します。

CBSのカリキュラムの全体像は、以下のリンクをご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/mba/