ビジネススクール

CBS修了生(12.5期) 杉田英之さんの調査報告が『日本医療経営学会誌』に掲載

2022年11月09日

中央大学ビジネススクール(CBS)修了生(12.5期)、杉田英之さんの調査報告 「閉経後骨粗鬆症の予防行動変容とヘルスケアスマートフォンアプリケーションの関係性について」が『日本医療経営学会誌』に掲載されました。

学術雑誌『日本医療経営医学会誌』は、日本医療経営医学会によって、日本の医療の歴史と文化を踏まえた医療経営学の確立を目指し、医療経営の様々な課題に関する学術的・実務的研究の発展および普及を目的として、年1回発行されている学会誌です。杉田さんの調査報告は、CBSの必修科目プロジェクト研究2の成果の一部ですが、CBS修了後1年で査読委員による査読を経て、「調査報告」のカテゴリーに掲載されることが決まりました。

 

調査報告の内容

先進国を中心に高齢社会になり、健康で日常生活を過ごすことができる期間である健康寿命が重要視されてきています。厚労省においても「人生100年時代構想会議」にて健康寿命が議論されており、この健康寿命延伸を実現するには要支援・要介護の原因となる運動器障害を予防することが必要になります。このことから寝たきりの原因となる閉経後骨粗鬆症の予防も極めて重要です。

予防において、行動変容を促すと期待されているのがヘルスケアスマートフォンアプリケーションです。ヘルスケア・スマートフォン・アプリケーションとは、健康管理やフィットネスを主な用途とするモバイルアプリの総称(要説明)のことを指します。製薬企業において認知症から「エンタメ×運動」など幅広く予防行動を支援するアプリケーションが提供されており、生理周期管理アプリなど女性特有の疾患に対してトータルサポートを行っている企業もあります。

そこで、予防行動変容をヘルスケアスマートフォンアプリケーションで促すことができるのかという命題に対して、「健康行動とその継続性に影響する因子」、「予防行動変容におけるヘルスケアスマートフォンアプリの関係性」、「閉経後骨粗鬆症の予防行動変容におけるヘルスケアスマートフォンアプリケーションの関係性」の3つの視点で先行研究の探索を行いました。

その結果、閉経後骨粗鬆症の予防行動が必要である30~50歳代の一般女性にインターネット調査を実施し、「ヘルスケアスマートフォンアプリケーションの利用は閉経後骨粗鬆症の予防行動変容に影響を与えるか」、「ヘルスケアスマートフォンアプリケーションを利用する人はどのような人なのか」、「ヘルスケアスマートフォンアプリケーションの影響に疾患特異性があるのか」の3点をリサーチクエスチョンに設定し、実証研究を行いました。最後に予防行動変容に対してヘルスケアスマートフォンアプリケーションの現状と課題を整理し、閉経後骨粗鬆症の予防行動変容をトータルサポートする製薬企業の実務支援に繋がる考察とともに報告を行いました。
 

●日本医療経営医学会のウェブサイトと調査報告の全文は以下のリンクからご覧ください。
https://www.world-meeting.co.jp/jaha/
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jaha/-char/ja/ (2021年未更新)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaha/16/1/16_49/_article/-char/ja

 

 

●CBSについてもっと知りたい方へ
プロジェクト研究は、2年間の集大成を作り上げる必修科目です。6名程度の学生を、1名の専任教員が指導することで、オリジナルの成果物を作成していきます。受講生はその関心に応じて、学術志向の成果物か、実務に直結した成果物(事例分析や事業計画書など)かを選ぶことができます。

CBSのカリキュラムの全体像は、以下のリンクをご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/mba/