ビジネススクール

ビジネスのための金融工学において慶應義塾大学理工学部准教授 山本零氏による講義を実施

2022年06月07日

●概要
2022年5月15日(日)、中央大学ビジネススクール(CBS)MBAプログラム 専門選択科目「ビジネスのための金融工学」(担当 山内浩嗣准教授)では、慶應義塾大学理工学部准教授 山本零氏をお招きし、講義を実施しました。なお、山本氏は本学OBでもあります(理工学部卒、大学院理工学研究科・博士後期課程修了[博士(工学)])。

山本氏には、『金融工学を用いたビジネスに関する意思決定問題の解決方法』というタイトルで、意思決定を科学的に行う方法であるオペレーションズリサーチ(OR)の「数理計画法(最適化法)」について、ビジネス上の意思決定問題を例にとった演習を交えて分かりやすく講義していただきました。

受講生たちは、例えば「自社に投資プロジェクトの候補が複数あるとき、会社全体のリソースの範囲内でどれとどれに投資すると最もNPVが高くなりそうか?」といったビジネス上の意思決定問題を定式化し、Excelのソルバー機能を使って最適な答えを見つけるプロセスを体験しました。
今回の講義を通じて、ビジネスの場ですぐに役立ちそうな方法論があることを知り、演習ではExcelという身近な道具を使って実際に試せることを体験できた貴重な機会になりました。

 

●受講生の感想
数理計画法について、豊富な事例をもとに実際に手を動かしながら学ぶことで、スムーズに理解することができました。ありがとうございました。

最適化理論について講義していただきましたが、目的関数を定めて制約条件を与える「定式化」こそ重要であるという視点は、実務にも大変示唆があるものでした。

身近な具体例および最新の適用事例を交えた説明でORの手法を学ぶことができ、実務への応用意欲が湧きました。ありがとうございました。

最適化が、勤務人員シフト作成といった実務に適用できることが分かり、大変勉強になりました。

数理計画法の多くの適用事例を見せていただき、定式化やエクセル計算上の工夫点がいくつもあって、非常に勉強になりました。授業内でも話題に上がりましたが、定式化はとても重要ですが非常に難しいことでもあると思いますので、自分でもぜひ挑戦してみたいと思います。

モデル化を適切に実施し、PDCAを回すことにより最適化問題を身近なタスクに取り込めることが分かったことが大きな収穫でした。また、Excelで気軽に実施できる点も驚きでした。
 

●CBSについてもっと知りたい方へ
ビジネスのための金融工学は、CBSの専門選択科目の一つです。講義を通じて派生証券(デリバティブ)の価格を求めるための理論の基礎部分を理解していく中で、派生証券やその発想が実は我々の身近な生活やビジネスの場の中で活用されており、そこではどのような仕掛けが使われているかが分かるようになります。さらに、意思決定を科学的に行う方法や、金融データサイエンスでも活用されているテキストマイニングを、演習を交えながら学べるよう設計されています。

CBSのカリキュラムの全体像は、以下のリンクをご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/mba/