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栗原 文子 ゼミ 見学調査報告

・調査日:2015年11月30日(月)

・参加学生数:1年生13人

・調査先:群馬大学多文化共生教育・研究プロジェクト推進室、富岡製糸場

・調査の趣旨(目的):平成22年度より群馬大学と群馬県が連携して取り組んでいる「多文化共生推進士」養成ユニットの企画・運営責任者の結城恵教授および山口和美講師を訪問し、「ハタラクラスぐんま」プロジェクトについて講義を受けながら、多文化共生の在り方について考え、群馬大学の学生、留学生と意見交換を行うこと。

調査結果

 約半年のゼミ活動においては、異文化間コミュニケーションの基礎的な概念やグローバル化社会における課題、とりわけ、難民・移民問題や、日本社会における外国籍の労働者の問題など、文献を中心に学習してきた。これまで、ベーシック演習の学生たちを引率し、マレーシアやシンガポールなど多民族国家を訪問する年もあったが、今年は日本社会における多文化共生について調査したいと考えた。インターネットなどで情報を収集する中で、東京からも近い群馬大学において、大学と県が連携を取りながら、多文化共生社会の実現に向けて共同プロジェクトを立ち上げ、多文化共生の地域基盤づくりを担うスペシャリストとなる人材育成に力を入れている「多文化共生教育・研究プロジェクト」があることを知った。今回、結城教授から直接プロジェクトについて、また多文化共生のために必要な心構えについてなど、貴重なお話を伺うことができ、学生は大いに考えさせられたようであった。地方活性化も図りながら、この20数年で10倍に増えた約4万人の外国人と共に豊かに暮らせる社会を目指して、観光、日本語、留学生交流拠点整備事業など、さまざまな分野のプロジェクトを立ち上げ、学生が地域のNPOや企業家と共に、課題を見出し、分析し、企画し、実践するまでのプロセスを写真や資料を通して、具体的に教えていただくことができた。単なる交流が目的ではなく、一緒に知恵を出し合いながら共生の在り方を模索し協同作業により作り上げることが重要であることが強調されていた。短い時間であったが、中央大学の学生たちも意見や感想を述べ、結城教授や参加した群馬大学の学生・留学生と交わることもできた。何よりプロジェクトに関わっている教授たち、学生たちの情熱と真剣さに大変感銘を受けた。今後、中央大学の学生もプロジェクトに参加したり、自分たちの地域で多文化共生への取り組みのための企画を立ち上げ、実践することができればと考えている。群馬大学訪問後は、世界遺産となった富岡製糸場を見学し、帰途についた。