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山本 慎悟ゼミ 見学調査報告書

テーマ       : 貿易取引における国際物流業者の役割と課題
日本社会における税関の役割と課題

ゼミ名       : 山本慎悟ゼミ
調査先名称     : (株)ユニエックス大井物流センター/横浜税関
調査日       : 2018年11月21日
授業科目名     : ベーシック演習Ⅱ・専門演習Ⅱ・Ⅳ
参加学生数(学年別): 8人(1年)、2人(3年)、 1人(4年)

調査の趣旨(目的)

(株)ユニエックス:海の玄関口である東京港に物流拠点を構える(株)ユニエックスの事業所を訪ね、貿易取引の現場で国際物流業者(フォワーダー)が担う役割を学ぶと共に、同業界の課題を探る。
横浜税関:貿易取引やその他の場面において税関が担う種々の役割を学ぶことによって日本社会におけるその重要性を知ると共に、それが抱える課題を探る。

調査結果

(株)ユニエックス
今回の見学調査では東京港にある大井物流センターを訪れた。会議室にて業務内容の説明と事前提出していた質問への回答を受けたのち、保税倉庫内の見学をした。倉庫内は一般庫・定温庫・定湿庫・冷凍庫など様々な預かり荷物に対応できる設備となっており、顧客のニーズに応じて長期保管もしている。長期保管する食品に関しては消費期限やLOTの管理を徹底し、先入れ先出しに準拠して発送を行っている。倉庫見学ではこのような説明を受けながら実際の出庫作業を見たり、倉庫内の配置などを見たりした。この見学調査で驚いたことは、事前調べにおいてリードタイムの削減につながると考えていたAEO制度が実際の現場では認定を受ける前とそれほど変わらないということである。AEO制度は顧客からの信頼を得られるという面においてはメリットとなるが、一方で資格維持のための負担が大きいのだということが分かった。

横浜税関
税関では仕事内容に関するDVD資料を鑑賞した後、事前質問への回答や担当の方の経験談を拝聴した。また、展示室を見学し、税関の歴史や輸出入禁止・規制物品の密輸手口や、知的財産権侵害にあたる物品を見た。税関は、輸出入通関作業や関税徴収、覚せい剤や麻薬などの取締り、偽ブランドや海賊版などの流入防止など広範囲にわたる重要な業務を行っている。しかし、税関の取締りが厳しくなる一方で密輸手口も巧妙化しており、言わば鼬ごっこ状態となっている。税関においては今後も密輸防止策の検討が重要課題となるだろう。