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見学調査報告(木立 真直ゼミ)

調査日 : 2017年5月25日
参加学生数:3年17名、院生1名 計18名
調査先 : 雪印メグミルク本社、
ご対応者: 生産技術部 装置開発グループ 松本卓夫様 鍔良彦様、縣朋治様

調査の趣旨(目的)

「雪印におけるSCM戦略の展開」について学ぶ

調査報告

テーマ:「雪印におけるSCM戦略の展開」」
 担当者の鍔様にプレゼンテーションをしていただいた。
始めに、雪印の結社化にいたるプロセスを説明していただいた。その後、本題に入る。雪印メグミルク株式会社は、1990年代末にサプライチェーン・マネジメント(以下SCM)の取り組みを開始した。2000年代初期に起きた2度の事件をもとに一時中断をすることになるが、再建策の一環として2002年にSCMの取り組みを再開し、そこではコンプライアンス(法規制を遵守すること)を徹底するためのマネジメントを行うことを決意した。現在ではかなり精密に構築されている。  SCMの戦略としては、①需給調整の短サイクルローリング化②物流ネットワークの改革③組織改正による運営の効率化の3つが主に挙げられた。
 ①については、週サイクルでの綿密な製販計画により、販売に適した量の生産をすることに成功した。②に関してはハブ&スポーク型の物流ネットワークを構築し、更に阿見工場(茨城県稲敷郡)に製造と物流の拠点を集約することで、合理化を図ることができた。また、③については、製販における管理専門の部を作ることで、生産から出荷までの迅速な意思決定を可能とした。
 次に、SCMの改革範囲の内容を説明していただいた。販売段階から生乳加工前の段階へと消費者の手に渡るまでから遡るように改革はされていく。国内での改革を拡張し終えると、最後に輸入原料の調達計画の改革に着手し、結果利益を向上させた。
 普段、流通を勉強しているつもりでいたが、高度な内容を前に、しっかり全体像を把握するには時間がかかってしまい、自らの勉強不足さを痛感した。 しかし、ここで喝を入れたられたことで、ゼミ生全員がこれからの日々のゼミ活動、国外調査などへのモチベーションを高めたと思う。大変充実した時間を過ごした。

(文責:古谷文香)