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木立真直ゼミ 国内見学調査報告

訪問日時:2016年6月16日(木) 14:15~15:45

参加者 :商学部木立ゼミナール3年17名 教員1名 計18名

訪問先 :日本貿易振興機構(JETRO)本部
     〒107-6006 東京都港区赤坂1丁目12-32 アーク森ビル

テーマ :①農林水産物・食品輸出を巡る環境
     ②農林水産物・食品輸出におけるJETROの支援内容

ご対応者:農林水産・食品部 部長 阿部勲様
     同 農林水産・食品事業推進課長 石田靖博様

内容

 まずはじめに、阿部様より日本の農林水産物・食品輸出を巡る環境についてプレゼンテーションをしていただいた。人口減少と高齢化に伴い、食の国内市場は縮小し続けているが、世界に目を向けてみると、2020年には世界全体の食の市場規模は現在の約2倍に、アジアだけでは約3倍にまで増加する見込みであり、農林水産物・食品輸出の重要性について認識させられた。また、そのため、政府により2020年までに農林水産物・食品での輸出額を1兆円超の目標が立てられ、現在では1年前倒しした2019年までの目標達成を目指して、輸出促進戦略が進められているということであった。

 次に、その農林水産物・食品輸出促進のためのJETROの様々な取り組みについて具体的にお話ししていただいた。輸出に関する相談から、各国・地域の輸入に関する諸規制や文化価値の情報収集、海外見本市、商談会などといったものまで多岐にわたって幅広く活動していることがわかった。印象に残った点は、海外の人々が抱いている日本食品のイメージについてのお話の部分である。マイナスイメージとして、何の商品かわからない、調理方法がわからないといったことが多く挙げられていた。そのため事業者は、そのことを把握した上で新たな戦略を考え、マーケティングに生かす必要があるということであった。ただ知識を学び、頭の中だけで考えるのではなく、実際に現地の状況はどうであるのかも把握していかなければいけないと痛感した。

 「農林水産物・食品輸出を巡る環境」と「それに対するJETROの取り組み」という2つのテーマでのお話と学生からの質疑応答を合わせて約90分間にわたり、阿部様と石田様から丁寧に説明していただいた。今回の訪問は独立行政法人への訪問であり、企業と同じような視点を持ちながら、企業では実施できないような活動をしていることを知り、新しい知見を得られたとともに、国外調査に向けての大きな刺激となった。

(文責 森裕士・木立真直)