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三木ゼミ 見学調査報告

授業科目:演習Ⅱ
調査日:2016年9月7日
参加学生数:4年生12人
調査先:新日鐵住金株式会社 鹿島製鐵所

調査の趣旨(目的)

ものづくりが行われている現場を見学するために、新日鐵住金株式会社の鹿島製鐵所を訪問した。日本の鉄鋼業は日本のエネルギー消費の10%を占めている。製鉄所を見学することで鉄鋼業界に対する関心を持ってもらうとともに、鉄鋼製品、利用技術に対する見識も深めることを目的とする。

調査結果

鉄製品は、自動車や橋など身近なところで接することが多いにもかかわらず、鉄がどのように作られていることを知っている学生は皆無であった。はじめに、その作り方や製鉄所の工程を一通り学んだあと、実際に工場見学をさせていただいた。
高炉から取り出された銑鉄を真横にみながら、見学させていただいたのは、連続鋳造工程であった。ここでは、厚みのある鋼片に固められたスラブが圧延されていく様子を見学できた。およそ1000℃のスラブは、遠くから見学していても顔に直接熱さを感じるほどであった。また、工場では、スラブに発生する不純物を取り除いたり、温度を下げるために、大量の水が使用されているものの、そのほとんどがリサイクルされていることも学んだ。他にも、熱回収を行ったり、可燃性ガスを回収するなど、大量の資源が使用される製鉄所では、従来から3R(Reduce、Reuse、Recycle)を実施しながらものづくりが行われてきたことが分かった。
できあがった鉄製品は日本だけではなく海外にも輸出されていることから、日本の製鉄技術の高さをうかがい知るとともに、日本を支える鉄鋼産業のものづくりに触れる良い機会となった。