商学部木立ゼミナール国外実態調査報告書

■MUJIオーストラリア


訪問日時  : 2017年9月5日11:00~13:00
訪問先   : MUJI RETAIL(AUSTRALIA)PTY LTD Emporium店
ご対応者  : 吉田 明裕様(当時、西南アジア・オセアニア事業部オーストラリア担当部長)
テーマ   : MUJIのグローバル戦略と課題
参加学生数 : 中央大学木立ゼミナール3年生18名
ゲスト・東京大学矢坂ゼミナール4年生1名 計19名

調査趣旨(目的)

国外に数多くの店舗を出店しているMUJIの戦略について学ぶ

調査結果

 今回の訪問ではMUJI RETAIL(AUSTRALIA)PTY LTD Emporium店に伺った。店舗視察後、オフィスで西南アジア・オセアニア事業部オーストラリア担当部長の吉田明裕様からご説明をいただいた。はじめに、吉田様からMUJIについてのプレゼンがあり、その後質疑応答があった。

 MUJIはとにかく「全世界で同じコンセプトで運営する」ことを徹底している。素材の選択、工程の点検、包装の簡略化に常にこだわり、モノづくりについても「わけあって安い」「組み換え自由」「信頼の裏付け」「先人の知恵」「環境の配慮」という5つのルールに則って行なっている。また、商業主義ではなく、あくまでも社会の役に立つことを目標としている。

 店舗での戦略では、日本と品揃えも店舗レイアウトも店舗デザインもビジュアルマーチャンダイジングもほぼ全てが同じである。ローカライズというのは必ずしも商品開発で進めていくということではなく、その商品を使ったアプローチの仕方を変えるという方法もとることが可能であるということを学んだ。例えば、品揃えは同じでも仕入れ量を変える、ワークショップを行うなどということも含んでいる。サイズやタグの英語表記など、グローバル対応は順次行っていて、MUJIは日本式を売りたいのではなく、会社としての理念、概念を徹底させている点が特徴としてあげられる。日本の文化を押し出したい、というわけではなくたまたまその会社が生まれたのが日本だったというだけであり「社会をよりよいものとする」というビジョンを全世界店舗スタッフまで浸透させることで世界中どこでも同じMUJIを実現しているのだと伺った。

 しかし、オーストラリアでの小売業は人件費や土地代といったコスト面と、国土の広さと人口密度の低さによる物流の方法が大きな鍵を握る。常に他よりも良いものやコトを提供できているかを追求し続けなければならないということを伺った。

 MUJIは商業主義にならず「社会をよりよくする」という理念を徹底して活動を行っているため、MUJI本来の個性を発揮しており、海外に進出しても継続的に成長を遂げている企業だと今回の訪問を経て学ぶことができた。

 なお、吉田様はじめMUJIの皆さまには、ご多用中にも関わらず、本報告書の最終確認と修正についてご協力を賜りました。この点、心からお礼申し上げます。

(文責:小島泰弘)