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木立 真直 ゼミ 国外実態調査報告

・訪問日時:2015年9月17日(木) 9:30-11:00

・訪問先:オーストラリアヤクルト株式会社

・テーマ:ヤクルトオーストラリアのマーケティング戦略

・ご対応者:オーストラリア(株)
社長 大野謙二様、内田琢等様 寺木康浩様、メラニー・ペナ様

・参加者:商学部木立ゼミナール3年生13名 教員1名 計14名

内容

 まず初めに、約30分の工場見学をメラニー・ペナ様から英語でご説明いただいた。ヤクルトでは自社でボトルの製造を行っている。また、5本パックと10本パックの製造ラインに分かれてパッキングされている。販売当初は5本パックのみの販売であったが、オーストラリアの独特のニーズである、ファミリーパック用に10本パックの販売も始まったのだという。オーストラリアヤクルトでは、「ヤクルト」と「ヤクルトライト」の販売が行われ、日によってどちらが製造されるかは変わる。
 工場見学後は、セールスアドバイザーである内田様から、約40分のプレゼンテーションをしていただいた。ヤクルトの事業概要のご説明があり、続いて、オーストラリアでのマーケティング戦略についてお話をしていただいた。ヤクルトがオーストラリアのビクトリア州に進出した主な理由としては、①政府からの積極的誘致があったこと、②原材料調達が容易であったこと、③物流拠点として最適であったことを挙げられていた。最後に質疑応答の時間を20分ほど設けていただいた。
 お話のなかで印象に残ったことは、「決して値引きをしない」「PB商品はださない」といったようなブランドと商品力の優位性を基礎に、大手小売企業に対しても対抗力を保持していることである。自社の製品に絶対的な自信があるからこその戦略である。製品の質は現地化させず日本オリジナルをそのまま採用する標準化戦略を展開しているのに対して、チャネル戦略は、ヤクルトレディを用いないというオーストラリア独特の現地適合化戦略を採用していた。この点は、流通・マーケティングを学ぶ木立ゼミの学生としては、国際化戦略をより深く学ぶ上で、貴重なお話であった。