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江口 匡太ゼミ 国内実態調査報告

授業名  : 演習Ⅱ・演習Ⅳ
調査日  : 2018年9月13日
参加学生数: 3年生7人、4年生4人

調査先  : エン・ジャパン(株)
(株)ロジスティクス・ネットワーク船橋DC

調査の趣旨(目的)

本ゼミでは、「労働、雇用、人事管理に関する経済分析」をテーマに、変わりゆく働き方と労働市場について学習を進めてきた。教室では、労働法やデータなどから、日本の労働市場の現状や問題について議論してきたが、改めて、実際の人材ビジネスの最前線と働く現場を目で見て、耳で聞くことで、教室では学べない生きた経済社会を実感することを目的に、エン・ジャパン(株)と(株)ロジスティクス・ネットワーク船橋DCを見学した。

調査結果

9月13日に、人材ビジネス企業のエン・ジャパン(株)の本社オフィスを訪問した。そこで3人の社員の方々からお話を伺い、実際の例や質疑応答を織り交ぜながら詳しい説明を伺った。エン・ジャパンは人材ビジネス業界でネット求人広告を中心にこの10年著しく成長しいる企業である。その理由の一端はユーザーファーストを心がけた広告作りにあった。ほとんどの求人広告で、その仕事のやりがいや面白さを、実際に働いている人に取材して記事にし、求職者に伝える努力をしていた。きつい仕事で、楽しいことはあまりなく、なかなか人を採用できない仕事でも、今働いている人が辞めずその仕事を続けている理由を問うことで、現場でもなかなか気づけない仕事の魅力を掘り出していた。クライアントの求人企業だけでなく求職者を含めたユーザーファーストを心がけることが、ミスマッチを減らし、良縁を作り出していた。

同日の午後は、ニチレイグループの(株)ロジスティクス・ネットワーク船橋DCを見学した。冷凍食品大手のニチレイグループの倉庫であり、氷点下20度を下回る倉庫での商品管理についてお話を伺った。冷凍食品は温度管理が重要であり、気密性の高い倉庫で、扉の開閉を含めた徹底した管理がなされていた。ある有名ブランドの食品はこの倉庫から関東一円に流通されるという。普段口にしている食品が厳しい現場で働いている人がいて手に入れることができることを改めて知ることができた。

二社とも、そこで働いている方々は自分の仕事に誇りを持っていた。人がやる気をもって働くのは、その仕事が世間に貢献しているという確かな実感こそが必要であることがわかった。