商学部井上 義朗ゼミ 国内実態調査報告

テーマ       : 社会的企業
ゼミ名       : 井上ゼミ
調査先名称     : 循環生活研究所
調査期間      : 9/6~9/8
授業科目名     : 演習ⅠⅡ
参加学生数(学年別): 27名

調査の趣旨(目的)

段ボールコンポストを用いて生ごみを堆肥化する循環生活研究所を通じて、社会的企業の理解を深める。

調査結果

福岡県福岡市にある、「特定非営利活動法人循環生活研究所」(以下、循生研)を訪問し、理事長のたいら由以子氏から話しを伺った。循生研は2004年にNPO法人循環生活研究所として法人格を取得しており、段ボールコンポスト事業をはじめとする「ローカルフードサイクリング(LFC)」を行なっている。段ボールコンポストによる堆肥は、コンポストクルーが回収し、栄養満点の堆肥で野菜を育てる。育てた野菜はマルシェで買うことができ、おいしい野菜が食卓へ届く。このような循環が起こるコミュニティをつくる活動こそが「ローカルフードサイクリング(LFC)」であり、これにより循生研が掲げる「たのしい循環生活」を地域で手軽に実現している。

当日は、たいら氏や循生研のスタッフの方々から、循生研の設立の経緯やその理念、これまでの活動内容などについて具体的にお話を伺うことが出来た。事前学習の段階では、省エネやエコロジーといった環境問題に重点を起き、活動していると考えていた。しかしお話を聞いて感じたことは、段ボールコンポストなどの活動を通して、地域コミュニティの創造をメインにしているということだ。循生研は「ローカルフードサイクリング」の活動範囲を半径2㎞圏内としている。広範囲でのリサイクルの仕組みを作る方が、経済的にもビジネス的にも効率は良さそうである。しかし、半径2㎞圏内と範囲を限定することにより、自分ゴトとして、かけがえのない資源をリサイクルすることが出来る。困ったときにはすぐに相談できる指導者が近くにいることは、コンポストの継続にも繋がる。つまり、範囲が限定されているからこそ、そんな地域コミュニティの創造を可能にするのだ。

循環生活を通し、コミュニティの創造に取り組むこれらの活動は、近所付き合い、地域コミュニケーションが希薄化する現代社会において新たなアプローチの仕方だと感じた。